終活で新たな人生を!2021年春公開!映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』


記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦
まさに人生は100年時代へ突入!
厚生労働省のまとめによると、2019年日本人の平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳となり、女性は7年連続、男性が8年連続で過去最高を更新しています。
60歳で定年し、再雇用契約して70歳(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)の一部が改正|令和3年4月1日施行)まで働くとしても、20年近くの老後が私たちを待ち受けています。人生100年時代をいったいどのようにして過ごしたらいいのでしょうか?
そんな不安を抱える方にぜひ観てもらいたい映画『お終活 熟春!人生百年時代の過ごし方』が来春公開されます。映画『お終活』って、いったいどんな映画なのでしょうか?
記事のもくじ
映画『お終活 熟春!人生百年時代の過ごし方』あらすじ
結婚生活40年以上になる大原夫妻。夫の真一(橋爪功)が定年を迎えて家にいるようになり、妻の千賀子(高畑淳子)はストレスがたまり、毎日けんかを繰り返し、熟年離婚寸前でした。
そんなときに2人の娘の亜矢(剛力彩芽)は葬儀会社に転職したばかりの菅野(水野勝)と知り合います。亜矢は母親を終活フェアに連れていくと、フェアの抽選にあたります。そのサービスを提案しに菅野が大原家を訪れますが、父親は葬儀会社なんて縁起が悪いと拒否して一悶着に。
そんな菅野を上司である桃井(松下由樹)が励まし、大原家の終活にかかわっていくうちに、世代を超えてそれぞれが新たな人生に向きあうことに…
なぜ今、終活をテーマにした映画なのか
「終活」という言葉は『現代用語の基礎知識』には2010年版から登場しました。その言葉自体は週刊朝日2009年に掲載された「現代終活事情」で初めて世に知られるようになります。当時の終活では「葬式」と「お墓」がメイン。
2012年には『現代用語基礎知識』選ユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされたことにより、「終活」という言葉は世の中に知られるようになりました。「終活」という言葉がじっさいに広まったのは、41歳で急逝した流通ジャーナリスト金子哲雄さんが、生前から自分の通夜や葬儀・告別式、墓の準備などの自分の最期を自分で準備したことによります。
あれから8年、なぜ今、終活をテーマにした映画が公開されるのでしょうか?
2020年コロナで死を意識するようになり、人生の最期が身近になった
2020年にコロナウィルスが流行しました。今でも世界で信じられないくらい多くの人が亡くなっています。
コロナは現代を生きる私たちの死生観を大きく変えました。死が身近に感じられるようになってしまったのです。テレビの画面でたくさんの人が亡くなり、埋葬も葬儀も間に合わないという状況が映し出されています。
よくコロナの時代は、15世紀のペスト、1918〜19年にかけて流行したスペイン風邪の状況と比較されることが多いですが、同じようにコロナ禍で人々の心に死は深く意識せざるをえないものとなったことは間違いがありません。15世紀のペストの時代には、生き残った人々に教会は「メメント・モリ」(死を忘れるな)と説き、死に備えるように説きました。死を身近に感じ、怯えた人々は強く「生」を意識することとなりました。
死を意識して生きるということは今を生きることでもあります。
今、私たちもまさにその時代を同じ感覚で生きているのです。
映画はその時代の背景に強く影響されるものです。コロナによって、多くの人が死を意識し、生を充実させたいと願うようになり、終活はますます身近なものになってきたからこそ、映画のテーマとして今、まさに注目されているのでしょう。
親子、世代、男女の違いの交流映画『お終活』のテーマ
終活は、親子、世代、男女によってもまったく考え方が変わってきます。ひとりひとりの生き方やライフスタイルが多様化していることもありますが、残されている時間や立場もそれぞれ違うからです。その違いがある者どおしの交流によって、どう人生を彩るのかということも映画『お終活』のテーマです。
- 親は子に迷惑をかけたくないから、生きているうちに身辺整理をしておきたい…
- 子は親になにもしてあげられなかったという後悔を残したくない…
- 離婚して残された時間を有意義に使いたい…
- 今一度人生の整理をして後悔したくない人生を送りたい…
など様々な世代の終活があります。
終活でいろいろな世代が交流することで起こる化学変化もこの映画の見所です。
映画『お終活』は人生整理がテーマであり、終活をすることでよりよい人生を手に入れることができるということを世代を超えて伝えたい映画でもあるのです。まさに今の時代を反映した映画とも言えます。
魅力あふれる俳優陣によって彩られている映画『お終活』
『お終活』に出演する魅力あふれる俳優陣もご紹介いたします。
葬儀社に勤務する主人公・菅野(水野勝/BOYS AND MEN/30歳)
水野勝さんはご当地アイドルボイメン(BOYS AND MEN)のリーダーで、2016年に放映されたテレビドラマ『白鳥麗子でございます!』の相手役・秋本哲也役をつとめた実力俳優でもあります。
今回は葬儀屋に転職した青年役の役作りのために、映画の葬儀関係を監修した創業143年の名古屋一柳葬具總本店で終活を学んで映画に臨みました。その演技が映画の中で活かされています。
熟年離婚寸前の大原夫婦を演じるベテラン陣(橋爪功/79歳と高畑淳子/66歳)
橋爪功さんは山田洋次監督の『家族はつらいよ』シリーズの常連俳優で気難しい父親の演技をコミカルに演じる役者です。
高畑淳子さんはNHKの朝ドラ『なつぞら』で主人公なつの同級生の和菓子屋の祖母役でズケズケとものを言う歯切れのいいおばあちゃんを演じていました。
この二人が演じることで作品が引き締まるベテランの強さがあります。
ともに劇団出身で劇団の代表であり、演技については定評がある役者です。この映画では、熟年夫婦の離婚危機を演じるベテラン演技に注目です。
親夫婦の危機を食い止めようとする娘役・亜矢(剛力彩芽/28歳)
2014年の映画『L❤︎DK』以来7年ぶりに映画出演となるのは剛力彩芽さん。剛力さんといえば、女優というよりもCMのランチパックのダンスや、元ZOZO社長の前澤友作との交際が注目されてしまいますが、本当は実力ある若手女優です。テレビドラマ『女囚セブン』(2017年)では主演の芸妓のきっぷのいい演技をみせています。
2020年8月末にオスカープロモーションから個人事務所に移り、映画では新境地を見せています。映画の中では離婚危機にある両親を終活に導いたキーパーソンです。
一級葬祭ディレクターの資格を持つ、涼太の上司役・桃井(松下由樹/52歳)
松下由樹さんは、テレビドラマ『ナースのお仕事』(1996年〜2002年)では気の強い先輩看護師、『G線上のアリア』(2019年)では、姑と夫の目を気にしてしまう気の弱い専業主婦と幅広い演技力を見せる実力派女優です。
明治安田生命の新入社員へのアンケートでは理想の上司に2005年から5年間輝いた経歴もあり、今回の映画でも主人公の菅野を見守り成長させていく上司という大切な役どころが光ります。
香月秀之監督による俳優たちの魂を吹き込む演出にも注目
その多彩な俳優陣を率いるのが香月秀之監督です。
香月監督は、数多くの社会派映画を撮り続けてきた監督です。今回『お終活』で香月監督が一番描きたかったのは、終活後の明るい人生。
終活というと、どうしても「死」のネガティブな部分を感じてしまう方も多いですが、終活をすることで新しい人生を楽しく歩めるようになります。今まで見て見ぬフリをしてきた、夫婦関係、親子関係などを見直すことで人生の転換期を深く考えることもできます。
香月監督は自身の『お終活』の演出に加え、脚本に俳優それぞれの魂を入れて、みんなでひとつのものを創り上げてひとつの作品にしています。みんなでひとつのものを創り上げるからこそ、作品に新たな命が宿る、そんな演出でさらに映画が生き生きと動き出しています。
コロナ禍で病院シーンのロケが中止になり、すべてセットに変わるなど撮影を変更せざるを得なかった苦労もあったそうですが、そういうことを乗り越えて出来上がった作品です。
コロナ禍では、エンターティメントは中止や延期になることが多く、自粛期間も長く続きました。コロナが収束した後には、エンターティメントこそが暗い時代を明るく照らすのではないでしょうか?
ユニーク!創業143年名古屋一柳葬具總本店がロケ協力
終活の映画ということで、もちろん終活専門分野の方も大きく協力しています。それが映画にリアリティを与えています。
『お終活』の中の葬儀シーンは一柳葬具總本店が監修しています。そんな終活専門の方がこんなことをおすすめしていましたのでご紹介いたします。
「最近、目立っているのは急死。昨日の夜、お酒を飲んだ、朝ごはんをいっしょに食べたばかりという方が亡くなっています。核家族が進み、一緒に住んでいる方は少ない。生活環境が分からず、親戚も疎遠になっている。家族だけで葬儀をやるというのが多くなっている現状があります。そこで役に立つのはエンディングノートです。万が一の時に誰に連絡して欲しいとか、銀行の通帳や印鑑はどこにあるとか、残されたご家族が後から助かるわけです。ただ、法的な効力はないので、遺言書をお作りすることをオススメします」一柳葬具總本店・加藤智弘氏
ここにも出てくるエンディングノートは、作っておくと何かと助かることも多いので終活のひとつとしてぜひ考えておくべきです。
まとめ:2021年春公開!映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』
脚本:監督 香月秀之
主演:水野勝、剛力彩芽、松下由樹、高畑淳子、橋爪功
配給:イオンエンターティメント
公開:2021年春予定
コロナが流行し、死を意識して生きるように時代も変化しました。自分の残されている時間がわかったら、どんなふうに生きたいですか?後悔はありませんか?今を大切に生きていますか?
『お終活』は、親子関係、夫婦や男女関係など世代を超えていろいろ考えることのできる映画です。
この映画を観た後に、それぞれの立場から自分だったらどうする?と自問自答してしまうことでしょう。
映画はその時代を反映するものでもあり、心を動かす原動力になるエンターティメント。コロナ禍ではエンターティメント業界は自粛、中止、延期となるものが多かったですが、心の灯をともすことができるのはエンターティメントです。是非みなさんも劇場に足をお運びくださり、映画を盛り上げてほしいものです。もちろんコロナ対策はバッチリしてお出かけくださいね!
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