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【安楽死と尊厳死】映画「世界一キライなあなたに」から人生の生き方と終え方について考える

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悲しいかな、40歳も超えれば多くの「暮らし」や「恋愛模様」を見聞きし過ぎてしまっている。そのために、ある程度の話はパターンが読めてしまう。今回もそう思って見た映画が度肝を抜かれた。

 

2012年にイギリスの作家ジョジョ・モイーズが書き下ろした「Me Before You(ミー・ビフォア・ユー)」は、発表し世界40カ国以上で翻訳されて大ベストセラーとりました。世界850万部を超える発行部数で、愛読家や出版業界の中では、かなり話題でした。

 

本の虫である私は「読みたい!」と思っていたもの、育児中・多忙につき読めず…

 

2016年に日本語訳版の映画タイトル「世界一嫌いなあなたに」として映画化するも、見れず…

 

2020年、自宅で見るころには「まあ、みてみようかな」くらいの感覚で鑑賞したら、 肝をつぶされた気分だった。

「生き方」「死に方」「愛するものへの何か」を考えずにはいられなくなる映画だった。

 

今回は、映画「世界一キライなあなたに」のあらすじや、生き方を考えること・老い方を考えること・最期を考えることが日々の暮らしのなかで「とても大切である」ということについて考えてみたいと思います。

「世界一嫌いなあなたに」のあらすじ

イギリスの田舎町に暮らす、ファッションが大好きで、明るいルイーザ・クラーク(以下ルー)。

 

ルーの家族構成が面白く「仕事を失った父母」と「ちょっと多めの弟・妹たち」で、家族全員が収入源をルーに頼っているのにも関わらず、全員がメチャクチャ明るいというコミカルさ。これから展開される悲しいストーリーを明るく引き戻す要素が、この家族に詰まっています。

 

ルーは本当は、ファッションの仕事に就きたいという夢があったようですが、家族のために断念。一生懸命カフェで働いていたのにもかかわらず、そのカフェも閉店廃業。

 

おいおい…と思うのは、カフェが廃業したことではなく「お父さんとお母さんも、職探し頑張ってー」と思わせること。ここもまたコミカルで「ルー頑張って仕事を探して」的な感じで応援側にまわっています。

 

一家の大黒柱であるルーは、急いで職探しを始め期間限定の介護の仕事に就きます。介護といっても施設などではなく、大豪邸のお屋敷でのウィル・トレイナー(以下ウィル)への話し相手の仕事。

 

ウィルは、不慮の事故により若くして四肢麻痺(ししまひ:両手両足・胴体のコントロールが難しい状態)となり、車椅子生活を余儀なくされます。ウィルは本来は、スポーツ好きでやり手の実業家。モデルのような出で立ちや顔つきで、しかもお金持ち。恵まれた環境に取り囲まれた人だったのです。

 

事故によって、仕事も彼女も、日常生活や自分にとって当たり前だった幸せの多くを失ったウィル。さらに追い打ちをかけるのは、ウィルの余命があと半年ということ。

 

ルーは仕事の詳細もよく分からないまま「賃金の高さ」だけを目的に選んだ仕事でしたが、ウィルの両親から、そのことを聞いて衝撃的を受けます。悩みましたが、自分の家族のために仕事を引き受け、契約を交わします。

 

私のここまでの感想をまとめると、家族のために夢も諦めて、過酷な仕事まで引き受けるルーのために「お父さんお母さん就職活動してください!」ということです。

 

ここからはウィルとルーの関りの展開。
当初ウィルはルーを拒否し、かなり冷たく当たります。状況からして当然といえば、当然だけど「めっちゃ意地悪いなあ」と思わずにはいられない高飛車ぶりです。

 

反対に仕事を失うわけにはいかないルー。献身的な持ち前の明るさや真面目さ熱心さがメチャクチャ可愛いなあと思いますが、空回り中です。この後は予想通り、ルーの熱心さが功を奏してウィルの心を少しずつ開きます。

 

ルーを演じるのは女優のエミリア・クラークで、ウィルを演じるのは俳優のサム・フランクリン。2人とも美男美女なので、ひかれあうその姿がとても素敵で、40代で育児疲労中の私の心に染み入ります。

出典:世界一キライなあなたに公式ホームページ

2人の間に愛が芽生え、ウィルの最期を看取って終わるのかなといった予測は大外れ。

 

私が約10年間も待ちわびた、本作の鑑賞。じつのところ、概要を何も知りませんでした。「読みたい!観たい!」とおもった、その理由が「世界中でベストセラーになってるから」という漠然としたもの。

 

「コテコテのラブストーリー」と認識してましたが、それは正解であり間違えでした。ここからの展開が衝撃的。

 

ウィルは自身が抱えている多額の財産や、今後のことを弁護士に相談しています。「余命半年」だからかな…とも思いつつ、ウィルは、財産や、家族、自分が死んだ後のルーのことだけではなく、自分自身の死に方まで考えていたのです。

 

死に方といっても、葬儀やお墓の在り方の話ではありません。それは、認可国へいって「安楽死」をすること。

 

既に契約済みで、刻一刻とその日が近づいてきます。その後のルーの行動や、ウィルのご両親、そして決断をした本人であるウィルの表情などすべてに感情を移入してしまい、涙なしにはみることができませんでした。そして、鑑賞後は自分の人生と照らし合わせ考えごとがとまりません。

人生の終え方について

「世界一嫌いなあなたに」の見方はさまざまな視点から見ることができます。ルーとウィルに焦点をおいて「愛」について鑑賞することもできれば、「安楽死と尊厳死」に焦点をおいて「社会的な課題」をテーマ鑑賞することもできます。

 

私が注目したのは、ウィルの生き方と思考。

 

ウィルのように身体の障がいを抱えている人や、障がいを抱えていなくても「死」と隣り合わせの過酷なスポーツをしているような人たちは、一般的な人と比べて命に対して非常にセンシティブにとらえ、成熟した思考で日々を歩んでいるのだと感じました。

 

「死」について考えるチャンスの少ない、健康で一般的な暮らしをする人達とは反対に、ウィルのように「死」について考えないわけにいかない人たちが存在する。

 

こうした人たちは、日々の体調やメンタルの変化にも敏感に暮らしているはずです。

 

私を含め「死」について考える機会が少ない人は、ちょっとした変化によって心身が崩壊しやすいのでしょう。毎日がどんなに明るくても、ちょっとした不運でメンタルが崩壊することがある、人間とはそれくらい弱い生き物のはずです。

 

近年「今を生きる」などといった言葉が、安易に出回っていますが、死と向き合い「人生の有限感を手に入れ、生きることを愛する」そこで初めて、今を生きれるようになるのではないかな、と考察しました。

日本の医療技術と介護から「最期」を考える安楽死と尊厳死

せっかくなので「安楽死」と「尊厳死」について考えてみました。医療技術がとりわけ進化している日本では、延命治療によって、長期的に誰かに介護を受ける続けることになります。

 

呼吸を自力でできなくとも、心臓を動かす力が無くとも、血液を自分で浄化する力がなくとも、テクノロジーと医療の技術で生かされ続けます。「死」を迎える、その瞬間まで生かされ続けます。

 

「尊厳死」を批判しているのではありません。「命の終わり」を受け入れるというのは、過酷なことです。しかし人間はいつか必ず命に終わりがくるもので、生物学上の当然のことであり、神様が決めたもの。

 

日本では、「死の在り方」についての論議は「縁起でもない」と感じる方もいらっしゃるようですが、おそらく10年後には社会問題に発展し論議は避けて通れないだろうと個人的に感じます。

 

日本社会が、今後どのように変化するのかについては、誰も知る由のないこと。ただ、家族のありかたが小規模化して、社会の在り方も変容してきているために『自分の生き方』『自分の老い方』『人生の終え方』について考えておくことってとても大切なことなんじゃないかなと思っています。

 

社会の変化に合わせ、風習や風潮に任せるのではなく「個人で人生をカスタマイズ」する時期に突入しているのでしょう。自分の人生について考えるとは、生き方だけでなく、老い方、最期までも含みます。昨今、終活に取り組む人が増えたのも、そうした背景があるからなのではないでしょうか。

 

私の周りにも40代に突入したころから、健康診断に不安を抱える人、病気に怯える人、とにかくすべての将来に不安を抱える人、私のように膨大な不安があり「自分の気持ちを見てみぬふり」をする人などが、目に付くようになりました。

 

一般的な暮らしをする人が、死の不安におびえてしまうのは、自分にとっての本当の不安が何かわからないからでしょう。

 

『家族が心配』『家族に迷惑をかけることが心配』なども、もちろん正直な気持ちですが、極論を言えば一番の不安の根源は「自分の人生が急に終わってしまうこと」なのではないかとも思います。

 

そうしたことへの対策として「個人で決定権を持つこと」を習慣づけなければなりません。

生き方の影響力について

「世界一嫌いなあなたに」では、愛する人の人生を明るくするために奮闘する主人公ルーと、愛する人によりよい人生を残そうと「自分の人生の終え方」を決断する青年実業家ウィル。

 

そのことで揉める家族や周囲。「終活を考える人」「その家族」「その恋人」「死までの時間」などといった、複雑な課題を感情に強く訴えかける素敵な映画でした。

*****

最後に、個人的なことを話させてください。

 

私は、多くの時間を祖父に育てられました。穏やかで誰にでも優しく、いつも人が集まってくるような人。わざわざ公務員を辞めてまで手に入れた「職人業」を愛した人でもあります。2008年に他界しましたが、祖父が私に残してくれたのは財産などではなく「生き方」です。

 

自分らしく生きるということが、他の誰かの生きる希望となり、その後の人生にまで影響を及します。祖父の他界から学びがあるために、より本作が心に響いたのかもしれません。

 

私の感想をまとめると「安楽死や尊厳死の正解はわからないけど、生き方と老い方・最期を考えておくことは大切」ということです。あと、ルーのようにいつも明かるく、ひたむきに生きたいなと思いました。

この記事を書いた人

せじま さおり

Twitterアカウント→@triodiary

文字が好きなライター。自閉っ子2人と3人暮らし。料理が苦手なのに、美味しそうに食す子どもに日々感動中。趣味は、運動。好きな食べ物は、誰かが作ってくれたもの。

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