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【体験談】認知症祖母の看取り介護について|施設スタッフと話し合ってきた

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高齢化社会となり、老人ホームや特別養護老人ホームの入居待ちが続く状態が多くなってきました。
筆者の祖母は特別養護老人ホームに入居。かなりの高齢なのであまり長くは一緒にいれないのかもしれない…という覚悟を家族が持っています。

 

今回は、看取り介護について特別養護老人ホームのスタッフさんと話し合ってきましたので、我が家の看取り介護についてご紹介します。

 

施設に入居させることに抵抗はあるものの、介護でいっぱいいっぱいの方もぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。

大正生まれの祖母

まずは、筆者の祖母について紹介したいと思います。

 

祖母は大正13年生まれで、20代に筆者の祖父と結婚。息子と娘に恵まれます。この息子は後の筆者の父。娘は筆者のおばにあたり、ずっと独身で実家暮らし。

 

祖父母は、独身のおばを気にかけたのか、祖父と祖母が実家におばを住まわせることになり、都内の実家にて、祖母、祖父、おば、父、母、そして孫の筆者で過ごしていましたが、祖父は25年ほど前に他界。

 

以降、祖母は未亡人になりつつも、家族や近所の知り合いと仲良く暮らし元気に過ごしていました。おしゃべり好きで近所のボスのような存在のおばあちゃんです。

 

しかし、90歳を過ぎた頃から、徐々に物忘れが目立つように。
幸い、実家には筆者の父と母、おばがそろっているので、家族総出で介護です。

 

…とはいっても、家族全員、介護には素人。どうしても限界がありました。

 

父、母、おばは全員60代で、体力的に限界も…。特別養護老人ホームへの入居を検討していたところ、ちょうど近所に施設ができるということがわかり、タイミング的にも恵まれ、近所の施設に入居することができました。

施設へ入居させることのうしろめたさ

ずっと一緒だった家族。父やおばにとっては血のつながった自分の母親ですから、施設に入居させることにはある程度の葛藤がありました。

 

近年、ときどき耳にする高齢者施設での事件も気にしていたよう。

 

自分たちの親だから、自分たちで世話をしなければ。
育ててくれた親だから、恩返しをしなければ。

 

そんな思いがあったそう。施設に入居させたことによる不安は最初はありましたが、この「うしろめたさ」はすぐに解消したのです。

施設に入居させてよかったと思えたこと

孫の筆者から言うのもなんですが、かつての祖母はスタイルもよく、目がクリクリ。イマドキのアイドルのようなパッチリ二重。

 

しかし、自宅での介護では、寝返りが難しく、浮腫んでしまうことが多くなり、ときどき会いに実家に帰ると、知っている祖母ではなくなってしまった悲しさがどこかにありました。

 

率直に言うと、「おばあちゃん、変わっちゃったなぁ」と。

 

しかし、施設に入ってからは顔の浮腫みが解消。髪の毛も綺麗にしてもらえています。
父、母、おばは、いい施設に出会えてよかったね、と。

看取り介護のカンファレンス

そんな祖母ですが、徐々に体力が落ちていき、ついにもしものことを話し合う必要がでてきました。施設の方と一緒に、看取り介護のカンファレンスがあり、孫の筆者も参加してきたのです。

 

看取り介護のカンファレンスとは、主にどのような看取りを希望するのかを話し合うもの

特別養護老人ホームの施設長、看護師、介護士、理学療法士、栄養士、家族などが集まって、どのような看取りをするのか話し合っていきます。

看取り介護のカンファレンスの重要性

まだ一生懸命生きているのに、看取りの話をするなんて…と思う方もいるかもしれません。しかし、このカンファレンスは非常に大切。

 

祖母に限らず、誰にも明日の命は保障されていません。もしものことがあった場合、「こんな風に死を迎えて欲しくなかった…」という後悔することが。施設とトラブルになることもあり得ます。

 

施設職員と家族が納得いくように、お互いに認識のずれがないように、看取りについての話合いが必要なのです。

看取り介護:食事について

最期が近く、食べる気力がないときに、食事はどうするのかということを話し合いました。

祖母の好物はタマゴボーロ。(赤ちゃんみたいでしょう?笑)

 

これだと嚥下が困難な高齢の祖母は食べにくいですが、栄養士さんが真剣になって食べられるかどうか考えてくださいました。丸くコロコロして食べやすいものが好きなのかもしれないので、様子を見てみる、とおっしゃってくださいました。

 

そして、食べるのを拒否した場合はどうするのかという問題。

 

まだ口の中にものが入っていて、一時的に拒否している可能性があるので、何度かトライをしてほしい。それでも嫌がる場合は食べさせないで欲しい、というお願いをしてきました。

看取り介護:日常生活について

最期の過ごし方の希望はそれぞれ。静かに過ごしたい方もいれば、いつも通りに過ごしたい方も。

 

筆者の祖母は家族の相談の末、いつも通りに過ごさせてほしい、という結論を出しました。

これはなるべく最期まで明るく過ごしてほしいという家族からの願いです。

 

施設にはたくさんのスタッフさんがいらっしゃいます。入居者の方もたくさんいます。今までは、筆者の父、母、おばをメインで接してきた祖母でしたが、施設に入って多くの方と関わるようになりました。

 

それはよい刺激となっているはずです。すべてのみなさんが祖母に明るく笑顔で話しかけてくれる環境ですので、そのままいつも通り過ごさせてあげたいという願いでこのような結論となりました。

看取り介護:もしものときの連絡

看取りが近い、と判断された場合でそれが深夜であった場合はどうするか、という話も出ました。
結論としては、何時であろうと駆け付けるので、連絡をしてほしい、ということ。

 

ただし、スタッフさんも24時間常にそばにいるわけにもいきませんので、臨終に立ち会えない場合もあることを伝えられています。これは家族全員納得済み。

施設の方からは、もしものときに連絡しても臨終がまだ先ということもある。それは幸いなことではあっても、家族が体力を消耗することもある、と伝えられました。

 

確かに、「もう今夜やヤマかも、危ないです!」と言われ、急行しても実はまだまだ元気で「なーんだ」と思って帰ることもあるでしょう。数日後に「今度こそ、あぶないです!」という連絡がきて、また慌てて施設にかけつける…。これを何度か繰り返す可能性もあるということ。

 

そのうち電話が鳴るたびに心臓がドキドキしてしまうかもしれませんが、なるべくならみんなで一緒がいいよね、と家族で覚悟を決めています。

看取り介護:居室

看取りは長期戦になることもあり得るため、祖母の居室にソファやベッドを入れて家族がゆっくりと過ごしやすくしてはどうか、と提案してくださいました。

 

筆者たち家族の負担を和らげようと理学療法士さんが考えてくださったのです。祖母だけでなく家族のことも考えてくださり、とてもありがたい。

 

ただ、祖母からすれば大きく環境が大きくかわること。ベッドの向きが変わると誰しもが違和感をおぼえますよね。せっかく何年も過ごした場所だからそのままにしよう、という結論になりました。

よりよい看取り介護をするために

我が家の結論は、「今までの日常を変えずに、自然に最期を迎えられるように」というもの。
この結論がどのご家庭にも当てはまるわけではありません。

 

人それぞれ生き様は異なりますので、当然死に対する考えも異なり、最期の迎え方は違うでしょう。

 

看取り介護の正解を探すのはとても難しいこと。筆者たちは信頼できる施設の方たちにしっかりと自分たちの考えをお伝えし、双方でよく話し合い、納得する結論を出しました。

 

しかし、もしも祖母が亡くなってから「やっぱりこれでよかったのかな」と一瞬でも思うことはもしかするとあるかもしれません。正解を探すのは難しく、筆者は絶対的な正解はないと考えています。

 

それでも後悔のない最期になるようにできることをまとめてみますね。

日頃からスタッフの方とコミュニケーションをとる

高齢者施設に入居している場合は、日頃からスタッフの方と会話をよくしておきましょう。

我が家はこんな考えを持っている、ここはこうしてほしい、という細かな希望を伝えておくことをおすすめします。

 

職員の方と言葉を交わすことで、信頼関係も生まれてきますので、安心して大切な家族を任せることもできるかと思います。

希望を伝えることも大切ですが、ぜひ感謝の気持ちもお伝えしてください。

死についての希望を聞いておく

「おばあちゃん、死ぬときどんな風がいい?」

 

こんな直球の質問を筆者が元気な祖母にしたら、怒られそう…。「おばあちゃん、まだ死なないわよ!」と言われるのがオチです。

 

しかし、死は誰しもが避けられません。自分の意志で自分の考えを話せるうちに聞いておけばよかったな、と思うことはたくさんです。

などいろいろ聞いておけばよかったと思うことはたくさん。

 

これらは一般的なエンディングノートに記載のある項目ですので、元気なときにエンディングノートを書いてもらえばよかった…と。まだ自分は元気だから、というのではなく、元気なうちにエンディングノートを書くことも重要ですね。

 

こちらの記事もご参照ください。
老人ホームの種類『公的施設』『民間施設』の違い
「エンディングノート」とは何?意味について解説 

まとめ

施設に入っている場合は、看取り介護について話し合う機会が設けられることがほとんどで、多職種で集まりよりよい看取りとなるようによく話し合います。

 

家族が意見を言える場ですので、事前に家族でどういう最期にしたいのか話し合い、意見を1つにまとめてそれを施設に伝えることが大切。

 

少なくとも筆者の祖母がお世話になっている施設は非常に親身になってくださり、祖母に愛情と尊敬をもって接してくださいます。日ごろの感謝の気持ちをお伝えして、信頼関係を築き、後悔のないよう希望を施設側に伝えましょう。

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この記事を書いた人

ちゅんみ

バレエとランニングを愛するライター。美味しいごはん屋さんの取材が大好き(おいしいものを食べるのが好きなだけ)

 

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