高齢者の6人に1人が認知症!本人を支える「まほろば生き生き安心ノート」を奈良県が作成


記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦
先日、奈良県が認知症の患者さんを支えるために「まほろば生き生き安心ノート」という情報共有ツールを作成したというニュースがありました。
「まほろば生き生き安心ノート」は、医師や看護師、ケアマネジャーが、認知症の人の状態や情報などを一冊のノートに書き込むことで、病院や介護サービスを受けるときに正しい情報共有がおこなわれることを目的としています。
認知症の高齢者は年々増加していて、8年後には5人に1人が認知症になる見込みですが、平成27年度の調査では、県内に住む高齢者の6.5人に1人が認知症と報告されました。
県内に住む65才以上の高齢者は39万7千人のうち、約6万1千人が認知症です。
そんな社会問題になっている認知症ですが、今日は奈良県が作成した認知症の人と家族を支える情報共有ツール「まほろば生き生き安心ノート」について紹介したいと思います。
「まほろば生き生き安心ノート」とは
「まほろば生き生き安心ノート」は、認知症の患者本人と家族の、生き生きと安心した暮らしをサポートすることを目指して奈良県が作成したものです。
「まほろば」には「住みやすい場所」という意味があります。
ノートを通じて、ご本人を支えるご家族、医療関係者、介護関係者などがご本人の思いや情報を共有し、安心して医療や介護などの支援を受けられるようにすることで、認知症になっても安心して暮らし続けていける地域づくりが目的です。
地域包括ケア推進室の担当者は「患者本人がどうありたいか、どう生きたいかが大切。認知症が進行する前にノートに思いを書き込み、家族や支援者は本人の希望になるべく添うようなケアプランを立ててほしい」と話した。
ノートに住所や連絡先、持病や飲んでいる薬について、家族や医師、ケアマネジャーらがそれぞれ書き込むページが用意され、病院や介護サービス事業所を利用する際にノートを提示することで、支援者間で正しい情報共有が可能になります。
まほろば生き生き安心ノートの見本(PDF)はこちらをクリック!
「まほろば生き生き安心ノート」は本人がやりたいことや、重症化したときに望む治療などを書き込めるのが特徴ですね!
「まほろば生き生き安心ノート」Q&A
ノートはどこで発行(配布)していますか?
発行機関であるお住まいの市町村担当課又は地域包括支援センター、認知症疾患医療センターで配布しますので、ご相談ください。
ノートの管理・保管は?
ご本人・ご家族で行っていただきます。同意書に保管者のお名前等を記入するようになっています。
ノートを紛失した場合は?
速やかに発行機関にご連絡ください。なお、ノートの管理は「同意書」にもありますように、ご本人、ご家族が責任を持って保管願います。手帳の再発行は発行機関にご相談ください。
専門医療機関および相談窓口
専門医療機関
- 奈良県立医科大学附属病院 TEL:0744-22-3132
- (医)平和会 吉田病院 TEL:0742-45-6599
- (一財)信貴山病院 ハートランドしぎさん TEL:0745-31-3345
- (医)鴻池会 秋津鴻池病院 TEL:0745-63-0601
相談窓口
- (公社) 認知症人と家族の会奈良県支部 TEL:0742-41-1026
- 一社)SPSラボ 若年認知症サポートセンター「きずなや」 TEL:0742-53-8666
「まほろば生き生き安心ノート」の配布場所
配布場所(発行機関)
- 市町村担当課
- 地域包括支援センター
- 認知症疾患医療センター
配布対象者
- 診断を受け、認知症であることを、ご本人・ご家族とも受け入れている方
- ノートの目的、利用条件を理解し同意されている方
※発行機関がノートの趣旨や活用方法をご本人・ご家族へ説明の上配布します。
ノートの構成内容
このノートの基本的な構成は、国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター制作のものを使用し、医療・介護関係者、当事者等の意見を踏まえ、一部奈良県版として改編しています。
5つの項目で構成されており、ご本人や家族、医療・介護関係者が記載し、情報共有します。
【5つの項目】
- わたし自身のページ
- わたしの医療・介護のページ
- わたしの認知症の状況のページ
- わたしの思いや希望のページ
- 連絡票のページ
お問い合せ
奈良県健康福祉部地域包括ケア推進室 地域支援係
〒630-8501 奈良市登大路町30 TEL:0742-27-8039
まとめ
「まほろば生き生き安心ノート」いかがでしたでしょうか?
「まほろば生き生き安心ノート」をもらうには、認知症の診断を受けた本人と家族が、認知症であることをともに受け入れていることが条件なので、どんなものか見てみたいという人は下記のURLからPDFをダウンロードしてください。
まほろば生き生き安心ノートの見本(PDF)はこちらをクリック!
情報を書く人によってノートの色が分けられているので、見やすく間違えることがないような工夫がされています。
特に自分の思いや希望を書いておけるページがあるので、認知症の症状が進んだときにすごく役に立つと思います。
今日も最後までご覧いただき、ありがとうございます!
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