【老後の趣味】アウトドアにチャレンジ!シニアにおすすめのアウトドア10選


記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦
定年前や子ども達が家を巣立つときには、多くの方にこんな悩みが浮上するそうです。
- 仕事中心で生きてきたので、定年を迎えてからの時間の過ごし方を不安に感じる
- 子ども達が巣立ってしまったら、何を楽しみにいきていいのか分からない
- 体力が一気に落ち込まないのか心配
こんな心配ごとと共に、自分には趣味がないと焦ってしまうことがありませんか?でも、心配する必要はありません。何か趣味が欲しいと思いつつ、仕事や家庭中心で生きてきた人はとても多いのです。
人生100年時代と言われており、定年を迎えても働き続ける人も増えています。
とはいえ、仕事量は年々減らし続けていくことになるでしょうし、自由に使える時間が増えていくことになります。完全にリタイアすれば毎日が休日となります。
休みというのはたまにあるから、ダラダラと過ごすことを心地よくも思いますが、毎日続けばどうでしょうか。メリハリのない時間を持て余し一番心配なのは、心身と健康面にダメージが出てしまうことです。
生活リズムを崩しすぎないのが、充実と健康を維持していく老後の重要なポイントになってきますし、そうした生活を維持するには趣味などの目的が非常に重要になってきます。
今回は「老後に、趣味を持つことで得れるもの」をお伝えし、その中でもぜひお勧めしたいシニア向けのアウトドア趣味についてお伝えしていきたいと思います。
シニア向けアウトドアは運動が苦手な人でも無理なく始めれるものがほとんどです。無趣味だったひとが2度目の人生のスタートとして、クリアにイメージできるようにお伝えしていきたいと思います。
記事のもくじ
老後や定年後に、趣味を持つことで得れるもの
定年を迎え老年期にはいるというのは、大きな転換期です。思い起こしてみましょう。幼いころから今までずっと決められた活動時間のなかで過ごしてきました。
定年を迎えるまで、縛られた時間のなかでの活動(勉強・部活・仕事)だったはずです。60年近く続けていた時間に縛られた生活から、突然に「毎日が休日」という時間の大海原に解放されるわけです。そんな時間の大海原で無趣味で溺れもがいているよりも、趣味という楽しみをもつことは大きな生き甲斐になります。
ここからは、趣味がもたらす効果を、いくつかお伝えしていきたいと思います。
認知症の防止になる
認知症は一度発症すると治らないといわれています。(※薬により進行を遅らせたり維持したりすることは可能)そのために、予防がとても重要になってきます。
「趣味を楽しむ人は認知症になりにくい」と言われており、厚生労働省も「認知症予防や支援」の方法のひとつとして、個人的な趣味活動を推進しています。
老人性うつを予防できる
65歳以上の方がかかる病気として「老人性うつ」というものがあります。
「老人性うつ」は正式な病名ではありませんが、65歳以上のかかるうつ病のことを指します。
うつ病は認知症と違い、早期に正しい治療を施せば治る病気ですが、認知症との見分けが付きにくく気づくのがおそくなり悪化することがあります。
老人性うつの主な発症の原因は「環境的要因」と「心理的要因」の2つと言われています。
- 環境的要因・・・自身の退職や子供の独立、特にやることもない、人と話す機会がない
- 心理的要因・・・老化に伴う精神的・肉体的な衰えや、配偶者や友人との死別
老人性うつの予防対策として、趣味があげられます。
趣味を持ち、好きなことに打ち込んだり、さまざまな人と関わっていくことで「環境的要因」と「心理的要因」ともに、ストレスの大幅な緩和を期待することができます。
友達が出来る(老後は友達が重要)
老後は友達が重要です。
老後に頼れる人といえば一番に思いつくのが子どもなのですが、子どもは働き盛りだったり遠方にいるので頼りにくく申し訳ないと感じる人も多いようです。
そんなときに、趣味を通じで話をするようになった方が、生涯の頼れる友達となることも少なくありません。同じ悩みを共有したり、ときに励まし合ったりできる友達がいれば、ひとりではないという心強さから精神が安定してきますし心の大きな支えとなります。
後ろ向きだった気持ちが、前向きに変われば「もっと外に出て人生を楽しみたい」「誰かと話をして元気づけたい」と自然に外に出向く機会も増えます。
そのことで、体を動かし周囲から刺激を受ける毎日を過ごせば心身ともにいい影響をもたらすようになります。
生活にはりができる
退職したり子どもが独立をすると、生活が単調になりがちです。
特に趣味などをもたなければ、自宅に引きこもることもめずらしくありません。そうなると日々同じことの繰り返しになり寂しさや虚無感、暇をかんじてしまい人生をとても長く退屈なものだと思うようになります。
趣味を楽しんだり、目標をもってなにかに向って行動を起こすようになれば、活動範囲も人間関係も広がります。そうした暮らしは生活にはりがでますし、心身共に健康を維持していく鍵となることでしょう。
心身の健康を維持できる
上述してきましたが、趣味が老後にもたらす効果はたくさんあるのですが、一番は心身ともに健康になるということだと思います。
どんなにお金があっても、心身が不健康な状態ではさまざまなことを体験するするのが困難となります。「老後の心配事」といえば、お金ばかりに注目されがちですが、お金を上手く扱うには心身の健康が必須となってきます。
体の健康は「バランスの取れた食事」「良質な睡眠」「適度な運動」がもらたしてくれますが、それらを規則正しく行う力となるのが「心の健康」です。
心の健康を保つには「良い人間関係」「過剰なストレスの排除」が大切になってきますが、それらの支えとなるのは「生き甲斐となる趣味」です。
何より、好きなことに打ち込むなかで、多くの共通した趣味をもつ人と関わっていけば毎日がはつらつとしてきます。
老後には、心と体の両方が健康な人が増えてほしいと考え、ここからは太陽の下でおこなう「アウトドアの趣味」についてお伝えしていきたいと思います。
老後の趣味にアウトドアがおすすめな理由|3つのメリット
趣味には、インドア(屋内で行うもの)とアウトドア(屋内で行うもの)があります。
もちろん、インドアの趣味にも「脳が活性化」「リラックス効果」などメリットはたくさんあります。
アウトドアの趣味といえば、運動能力に優れていなければ難しいと思われがちですが、決してそんなことはありません。アウトドアの趣味は「運動」以外のものも多いです。
ここからは、インドアの趣味と比較して、アウトドアの趣味でのメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。
メリット①:自然と触れ合うことができる
アウトドアといっても運動だけではありません。外に出れば、四季折々の景色を楽しみ多くの自然と触れ合うことができます。
山菜や栗拾いに出かけること、美しい景色の写真をとることもできますし、青空の下、スケッチを楽しむことだってアウトドアです。
自然のなかにいることで、綺麗な空気を吸い、太陽の光を浴び、綺麗な空を眺め心が穏やかになりますよね。緑を見つめることは目休めにもつながります。
メリット②:仲間を作りやすい
インドアの趣味にくらべて、アウトドアの趣味は仲間を作りやすいです。
たとえば、まだ何も趣味がない場合は行政の主催するウォーキングや健康体操などへの参加を重ねれば、自然と顔なじみになる人が増えます。そこから、仲間や友人が出来ることもあるでしょう。
自治体で配布されている広報や、便り、役所のポスターなどに目をこらしていると募集されていることがよくあります。
ひとりで申し込むのに抵抗がある人もいるかもしれませんが、意外とひとりで参加申し込みをし、そこで仲間になっているひとも多いようですよ。
特に山登りなど初心者だけでおこなうと危険が伴うものには、詳しい人が一緒に参加してくれる自治体の募集がおすすめです。世界が広がりますよ。
メリット③:健康維持につながる
「健康維持」は、アウトドアの趣味の代名詞といっても、過言ではないでしょう。
しかし、決して高度な運動能力が必要なわけではありませんし、シニア向けのアウトドアは運動が苦手な人のためのに特化したものの方が多いのが特徴です。
ウォーキングや、ガーデニングもアウトドアの一種ですし、体を動かすことで筋力維持や呼吸機能維持につながります。無理をせず、適度で定期的なアウトドアの趣味を行えば、体の衰えを緩和することができます。
病気を防ぐためにも、病気とうまく付き合いながら共存していく為にも、外に出て活動することは欠かせないものとなります。
アウトドアでの注意点:事故や怪我には気をつけて!
アウトドアでの注意点は怪我や事故です。
写真や、家庭菜園などであればリスクは少ないですが、運動を兼ねたものであれば、体調や準備次第では怪我や事故につながるというデメリットがあります。高頻度であるわけではないのですが、屋内にいるときと比べすぐに救急車を呼ぶことが難しい場合も想定されます。
そうしたリスクを避けるためには、以下のことを必ずまもってくださいね。
- 運動を兼ね備えた趣味の場合は準備体操と運動後のストレッチに時間をかける
- 体調が悪いときは無理をしない
- 体調が「優れないかも」「いつもと違う」と感じたときも無理をしない
- 準備と予備知識を大切にする
目標があることや、生活にはりがあること、生き甲斐があることは素晴らしいことですが、無理をしないことを怠けだと勘違いしないようにしましょう。
アウトドアの趣味を始めるには、なにをすればいいの?
ここまで読んだ方の中には「アウトドアの趣味を始めよう」と思ってくださった方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、趣味をスタートさせることって思ったより難しいですよね。
- 何の趣味が向いているのか分からない
- 年金生活だから、趣味にあまりお金をかけたくない
- 続くかどうか心配
そんな方のために、趣味選びのポイントをまとめてみました。
情報収集をする
まずは、アウトドアの趣味について情報収集をしましょう。定年後や子どもの独立後は、自然と地域とのふれあいが多くなります。
まずは、自治体や地域の活動しているサークルやボランティア活動をチェックしてみてください。
自治体の広報や役所の掲示板などで、多くの情報をみつけることができます。
自発的に情報を収集したい場合は書店や図書館、インターネットでしらべることをおすすめします。
予算が気になる場合は、実益となる趣味を
趣味を始めるとなれば、予算が気になりますよね。
年金生活なので、あまりお金をかけたくないという人も多いはず。実益を兼ねた趣味もあります。たとえば家庭菜園などは食費の削減にもなりますので、費用はかかるけれど、生活費の削減に繋がります。
ポイント①アウトドアの趣味自体が実益
考え方次第なのですが、アウトドアの趣味を楽しみ外で体を動かすことで体力がつきます。
体力がつけば怪我や病気予防に繋がります。
怪我や病気予防は医療費の軽減にもなりますし、医者いらずになる健康法ですよね。
まずは取り組んでみたい趣味を見つけたら、それにかかる費用を想定して算出してみましょう。どんなに魅力的でも、高額な費用や維持費がかかり生活に影響を及ぼすものであれば継続できません。
ポイント②趣味のお金を働いて稼ぐ
体力も精神力もありあまっていて、まだ労働を続けたいという方であれば…
趣味のお金を、働いて稼ぐという選択肢があります。
近年は60歳以上対象の求人は非常に多く、短時間勤務や1ヶ月の稼働日数が少ない仕事も多く存在していますよ。
続くかどうか分からない場合は「誰かと出来る」趣味を探す
「飽き性なので、継続できるかどうか不安」「始めた趣味が向いているかどうか不安」という方は、誰かと共通してはじめれる趣味をみつけるのはどうでしょうか。
先に知人が初めていた趣味に便乗させてもらうのもいいですし、費用はかかりますがプロの方に教えてもらいながら取り組むものもあります。
おすすめは、ご夫婦で時間を持つことができれば一緒に同じ趣味をスタートしてみるのはどうでしょうか。どちらか一方の好きなことよりも、二人で抵抗なく始めれそうなものを選ぶのが長続きする秘訣です。
シニア向けアウトドアの趣味|おすすめ10選!
それでは、最後に老後にスタートしやすいシニア向けアウトドアの趣味を紹介していきたいと思います。
他にも探せばたくさんあるとは思いますが、低予算で始めやすいものから順に10個紹介していきたいと思います。
1:ウォーキング、スロージョギング
ウォーキングは身体への負担も軽く、お金がかからない趣味として無理なく取り入れることが出来る、アウトドアスポーツのひとつです。
ウォーキングでは物足りないけれど、ランニングは自信がないという方もスロージョギングというゆっくり走るものもあります。ウォーキング、スロージョギング共に、血管の柔軟性や心肺機能の改善が期待できますし、かなり体力もつきますよ。
2:神社・仏閣巡り(御朱印集め)
日本は全国各地に寺社仏閣があり、日本の歴史や文化を深く感じることができます。
- パワースポット巡り
- 御朱印集め
こんな理由で、趣味にする人も増えています。
巡っているうちに、知識や教養もふかまり脳の活性化にもつながりますよ。
3:散歩(自然観察)
散歩といってしまうと軽い感じに聞こえますが、少し足を延ばして山や川や海に行き自然を観察したり森林浴をするのもおすすめです。
山や川や海が近くにないという方も、公園や川沿いに行くだけでも四季折々の自然を多く感じることもできます。都心からでも、電車代のみで気軽に楽しめる場所もたくさんありますし、始めやすいアウトドアの趣味だと思います。
4:ビーチコーミング
ビーチコーミングは耳慣れない言葉ですよね。
ビーチコーミングは海岸にある貝殻や植物、流木などの漂着物を拾い集めて、アート作品などを制作することをいいます。
アート作品だけではなく、ヘアゴムやマグネットなどのアクセサリーを作る人も増えています。海岸で拾い集めるアウトドアの作業と、持ち帰って作成するインドアの作業の両方が体験できる趣味となりますよね。
5:ガーデニング・園芸
ガーデニング・園芸はアウトドアなのかな?と思ってしまうかもしれませんが、作業は屋外で行います。
適度に日光を浴びますし、思ったより体力も必要になるために健康的です。
ハーブなどの栽培であれば食事にも使えますし、種から植え手塩にかけた花や野菜などが成長すると喜び大きいですよ。
6:地域ボランティア
会社員時代のように社会に貢献しつつ、体も動かしたいけれど何から始めていいのか分からない人は、地域ボランティアへの参加がおすすめです。最近は、定年退職後の方を募って行われる「シニアボランティア」という活動もあります。
ボランティアといっても本当に種類は様々で、体を使うものから屋内で行うものまで多様にあります。自分が出来そうで、チャレンジしてみたいものに応募してみましょう。
※次からは、予算の敷居が高くなります。
7:ゲートボール
ゲートボールは老後、定番の趣味ですよね。
実はゲートボールはルールが複雑で、かなり頭も使うスポーツなので老後の趣味としてはぴったりです。同じくボールとスティックを使うスポーツとしてゴルフも人気ですが、ゴルフはゲートボールに比べかなり出費がかさみます。
グリーンを使用するのにも1回あたり5千円~1万円程度かかりますが、ゲートボールなら近所の公園で同世代の方と無料で楽しむことができますよ。
8:登山
登山、若い人からシニア層にまでとても人気ですのアウトドアスポーツです。
登山は、足腰が丈夫になりますしかなり体力がつきます。そのうえ、普段は目にしない綺麗な景色が山頂で待ち受けていますし、道中も思う存分に自然散策をすることができます。
ただし、注意点がいくつかあります。
- 登山には服装や靴にも気を遣う必要があるために、全て揃えようとすればかなりの出費となること
- 登山はかなり体力を消耗するために、初めは平野でのウォーキングなどで体力をつけてから始めること
- いきなり素人だけで、山に登らないこと
以上のことを踏まえて、初めは経験者に知識を貰いながら一緒に上るようにしましょう。
9:カメラ(写真)
老若男女問わず人気な趣味がカメラ(写真)です。
カメラが趣味となり夢中になれば、自然界におけるシャッターチャンスを逃したくないと活動範囲が広がります。必然的に、外出も増えるので連動して外で体を動かす日も多くなります。
写真は家族に残すことも出来ますし、コンテストや写真展に応募するなどのチャレンジとしての楽しみにもなります。
カメラを趣味としている人の人口は多いので、自然とカメラ仲間も出来やすいはずですよ。
カメラもはまり始めると、高額な出費となるために注意が必要です。
10:サイクリング
サイクリングも、近年とても人気のスポーツです。
運動不足の解消にも繋がりますし、乗っていくうちに徐々に体力がつきますので行動範囲を広げれば新しい景色に出会うこともできます。スポーツ用の自転車は高額ですが、家にある自転車を使って周辺を走ってみるだけでも普段は気付かない景色を発見できますよ。
自転車にはまってくると、本格的な自転車の購入を検討するようになります。
自転車専門店のプロの方に、身の丈にあった自転車を相談しながら選びましょう。
まとめ:【老後の趣味】アウトドアにチャレンジ!シニアにおすすめのアウトドア
今回お伝えした「老後、定年後に趣味を持つことで得れるもの」を、まとめます。
- 認知症の防止になる
- 老人性うつを予防できる
- 友達が出来る(老後は友達が重要)
- 生活にはりができる心身の健康を維持できる
その中でも、アウトドアでの趣味を持つメリットとデメリットは、以下になります。
~メリット~
- 自然と触れ合うことができる
- 仲間が作りやすい
- 運動、健康維持につながる
~デメリット~
- 事故やけがに注意
子ども達に残してやれるものといえば、すぐに「不動産」や「資産」と思いがちですが、子ども達が残されて一番助かるのは何だと思いますか?それは、年老いた両親が健康でいてくれることです。
自分を育ててくれた両親が病気や介護が必要になれば、子ども達はメンタル的にもショックですし、介護に割く時間だって必要になってきます。それを思うと、両親が健康で長生きしてくれることほど、ありがたいことはありません。
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