『一日葬』参列者の服装|男性・女性・子供・喪主は何を着る?喪服について


記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦
身近な方の訃報を受けたときに、一日葬と聞くと、どんな服を着たらいいのかと悩むかと思います。
- 一日葬は通常の葬儀とどう違うの?
- 一日葬だと喪服は着ないの?
と気になりますよね。
ここでは、一日葬に参列する際の服装マナーについてまとめています。お子さんの服装に悩まれている方や妊娠中や授乳中の方もぜひご参照ください。
記事のもくじ
一日葬に参列するときの服装のマナー【男性編】
一日葬に参列する際、男性の服装マナーについてご紹介します。
一日葬に参列する際は準喪服を着用
一日葬に参列する際の男性の服装は、「準喪服」がマナーとされています。
準喪服? 聞いたことがないという方もいらっしゃるでしょう。簡単に言うと、通常の喪服のことです。
喪服には、正喪服、準喪服、略喪服があります。正喪服というとモーニング、紋付羽織袴とされます。こちらは喪主が着用するものですので、参列する遺族や故人の知人などであれば準喪服を着用しましょう。略喪服とは、正喪服、準喪服と比べてカジュアルなもので、3回忌以降に着用されるため、一日葬ではマナー違反となります。一般的ないわゆる喪服(準喪服)を着用してください。着用するものは次のものです。
- 黒のジャケット(ダブルまたはシングルどちらでも可)
- レギュラーカラーの白のワイシャツ
- ネクタイは黒の無地
- 黒の靴下
- 黒い靴
- 黒いバッグ
男性の服装(喪服)|注意点
一日葬に参列する際の服装で男性が気を付けるべき点についてまとめていきます。
お葬式というと黒いスーツ!と思い浮かべるかもしれません。しかし、黒のビジネススーツはマナー違反となりますので、必ず喪服を選びましょう。
靴下はあまり見えないから、紺やグレーでもいいかな…と思ってしまうかもしれません。確かに一日葬はお通夜を省略するため簡易的に感じるかもしれませんが、葬儀という大切な場に変わりはありません。椅子や畳の上に座る場面もあり、ズボンの裾があがり靴下が見えることも。必ず黒の靴下を着用してください。
靴についても、黒にしましょう。部屋の移動などで靴を脱ぐこともありますので、脱ぎ履きしやすいものをおすすめします。
一日葬に参列するときの服装のマナー【女性編】
ここからは一日葬に参列する女性の服装についてまとめていきます。
一日葬に参列する際は準喪服を着用
女性も喪主以外の遺族や故人の知人などであれば、準喪服、いわゆる喪服を着用します。
- 黒のワンピース、アンサンブル、スーツ
- 黒いストッキング
- 黒い靴
- 黒いバッグ
ストッキングは伝線する可能性もありますので予備を2つほどバッグに入れておくと安心です。アクセサリーですが、きらびやかなものは避けてください。パールの一連のネックレスがマナーとなります。結婚指輪は着用していてもマナー違反とはなりません。
妊娠中、授乳中に参列する場合
妊娠中に一日葬に参列する方もいらっしゃるかと思います。妊娠中だと自宅にある喪服が入らないこともありますよね。その場合はレンタルの妊婦用喪服がおすすめです。
焼香のニオイなどで体調を悪くする妊婦もいますので、体調をよく考慮してから参列してくださいね。どうしても参列をできない場合は、喪主に事情を伝えておきましょう。また妊婦の場合は、黒のマタニティタイツで問題ありません。靴もヒールのない安定感のあるものを選びましょう。
授乳中の方で赤ちゃんを連れて参列する場合は、前開き(前にチャックがあるタイプ)の喪服がおすすめです。
髪型について
女性の髪形ですが、長い方は束ねた方が無難です。
焼香の際にお辞儀をすることがありますので、髪の毛が顔にかかるかたは結んでおくとよいですよ。
女性の服装(喪服)|注意点
女性がスーツを着用する場合は、インナーも黒に統一してください。ワンピースやスーツの場合もスカートの丈が短くなりすぎないよう、注意しましょう。ひざ下丈のものを選ぶといいですよ。
袖は五分丈から長袖です。夏場など暑い時期は半そででもマナー違反とはなりません。しかし、葬儀場、特にご遺体が安置されている場は、室内温度が低めに設定されている場合がありますので、ジャケットを持っているとよいでしょう。
靴は男性と同様、脱ぎ履きがしやすいものを。葬儀場ではみんな同じような靴を履くから間違えないようにと、ワンポイントがあしらわれた靴を選びたいかもしれません。しかし、デザイン性のあるものではなくシンプルなものを選ぶのが無難です。
一日葬に参列するときの服装のマナー【子ども編】
子どもで喪服を持っている子はほとんどいませんよね…。ここでは子どもが一日葬に参列するときの服装についてまとめていきます。
制服がない場合
未就学児や小学校低学年の子どもの場合は、スーツを着用しなくてもマナー違反とはなりません。
葬儀は、子どもにとって慣れない場です。焼香のニオイ、聞きなれないお経などでじっとしていられないこともありますので、普段の服でも問題ありません。ただし、派手な服は避けて、落ち着いたトーンの服にしましょう。
制服がある場合
私立の学校に通っているなどで子どもでも制服がある場合は、学校の制服で参列させましょう。
制服は喪服ではありませんが、正装となりますので、マナー違反とはなりません。学校に通っているときと同じように、制服、靴下を着用してください。学校には革靴ではなくスニーカーで登校をしている場合もあるかと思います。この場合は、なるべくローファーなど落ち着いたトーンの靴を選んでください。
制服がない子どもの場合
【小学校高学年から中学生】
制服がない子どももいますよね。小学校高学年から中学生までであれば落ち着いた服装や子ども用スーツでも問題ありません。
【高校生】
高校生であればリクルートスーツで参列してもマナー違反とならないので、持っている場合は着用しましょう。
【大学生】
大学生はおとなと見なされることが多いですので、喪服着用をおすすめします。
就活でスーツを持っていても、あくまでそれは就活用で喪服とは異なります。未成年の大学生もいますが、大人な対応を求められる年齢ですので、喪服が無難です。持っていない場合はレンタルで対応しましょう。
一日葬|喪主の服装マナーは?
さて、ここまで遺族など参列者の服装マナーについて紹介してきましたが、喪主の一日葬のマナーについても見てみましょう。
そもそも一日葬とは、通夜を省略して告別式のみ行う葬儀スタイルのこと。通常の葬儀では通夜と告別式を二日間にわけて行いますが、一日葬では告別式のみとなるため「一日」で終わるのです。そのため一日葬と呼ばれています。
確かに略された葬儀ではあるのですが、正式な故人とのお別れの場には変わりありませんので、一般葬と変わらず、喪主は正喪服を着用します。
すでにご紹介しましたが、正喪服は男性ならモーニング、紋付羽織袴着用。女性なら、上下のアンサンブルやワンピース、黒無地の着物です。
詳しく解説します。
男性喪主の服装マナー
男性の正喪服についてご紹介します。
【洋装:モーニング】
出典:花嫁衣装.com
- 黒のモーニングコート
- レギュラーカラーの白いワイシャツ
- 黒い靴下
- 黒い靴
【和装:紋付羽織袴】
- 黒無地の着物
- 五つ紋付きの羽織
- 袴
- 地味な色の帯
- 白または黒の足袋
- 鼻緒が黒の草履
正喪服は持っていない方も多いかと思いますので、レンタルがおすすめです。
和装と洋装で悩んだ場合は、着物になれた方を除いて洋装にしましょう。和装はどうしてもトイレに行きにくくなります。ただでさえ慣れない葬儀の場で喪主は緊張することが予想されますので、少しでも着慣れた洋装が良いかと思います。
女性喪主の服装マナー
女性も男性同様正喪服着用となります。
【洋装】
- 黒のワンピース、アンサンブル、スーツ
- 黒いストッキング
- 黒い靴
- 黒いバッグ
基本的に参列者の準喪服と変わらない服装でもマナー違反とはなりません。
【和装】
- 黒無地の五つ紋付き着物
- 黒い帯(名古屋帯)
- 襟合わせは半襟
- 白い足袋
- 黒の草履
女性も自宅にない方はレンタルをしましょう。
和装の場合は、着付けサービスもありますので、襟合わせなど心配な場合は、着付けの方に確認しましょう。どうしても和装はトイレに行きにくくなりますので、慣れていない方は洋装をおすすめします。
喪服はレンタルが可能
喪服はレンタルが可能です。急な葬儀にも対応できる即日対応のお店もあります。小さなお子さんがいるなどで、喪服を汚すのではないかと心配な方もいらっしゃるかと思いますが、保障付きレンタルがあるところも多いです。こちらは万が一汚してしまった際の、クリーニング代を保障するものです。
準喪服(いわゆる通常の喪服)は1つあると便利ですが、正喪服は一生のうち着用する機会も多くはないはずですので、レンタルしてみましょう。妊婦さんや授乳中の方で、自宅にある喪服が着用しにくい方にも良いかと思います。
喪服レンタルが向いている方 | 急な不幸で喪服が間に合わない方、妊娠中の女性、授乳中の女性、喪主 |
レンタルの相場 | 洋装5千円から1万円、和装1万円から3万円 |
一日葬での服装マナー|ハンカチは白?黒?
身近な親族が亡くなると、悲しい気持ちになり涙が出ることもありますよね。ハンカチは必須ですが、一日葬ではやはり黒でなければいけないのでしょうか。
葬儀で使用するハンカチは、白か黒の無地のものが良いとされています。派手な柄は好まれませんので気を付けましょう。起毛素材のタオルハンカチでもマナー違反とはなりません。
遠方からの一日葬の参列…自宅から喪服を着ていくべきか
喪服を着て、電車やバスに乗るのって目立ちますよね…。周りの目が気になるので着ていきたくない方もいるかと思います。喪服を持参して葬儀場で着替えることは可能なのでしょうか。
結論から言うと、一般参列者の場合、葬儀場での着替えはマナー違反となります。
確かに葬儀場には「控室」がありますのでそこで着替えることも可能。しかし、この控室は親族のためのものです。もし一般参列者で故人と縁が遠い場合は、控室で着替えるのではなく自宅から喪服を着用していくのがマナーです。
まとめ:『一日葬』参列者の服装|男性・女性・子供・喪主は何を着る?喪服について
一日葬でも参列者の服装マナーは一般葬と変わりがないことがわかりましたね。
遺族、一般参列者であればいわゆる喪服(準喪服)となります。喪主の方であれば、正喪服(モーニングや羽織袴)です。子どもの場合は悩むかと思いますが、学生服がある子であれば学生服を。まだ小さなお子さんの場合は慣れない服よりも、落ち着いた色の着慣れた服にしてあげてください。
小学校高学年や中学生、高校生、大学生の場合は、TPOに合わせた服装が必要となります。高校生までは子ども用のスーツやリクルートスーツでも問題がありませんが、大学生になるとおとなとして扱われますので、喪服を用意するのが無難です。


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