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【成年後見人の報酬が払えない】「困ったあなたを助ける制度」について解説

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成年後見制度は、大きく分けて以下の2種類があります。

 

「成年後見人になってくれる家族がいない」場合や、「親族は遠方に暮らしているために成年後見人は頼めない」といった場合には「法廷後見人」への依頼が必要となります。

そのときに問題となるのが、後見人報酬となる月々の支払い

 

「毎月、後見人報酬など支払う余裕はない」という気持ちから、成年後見人制度を諦めてしまう方もいるのではないでしょうか。ただ、それを繰り返していては将来への不安は募りますよね。

 

今回は、成年後見制度にかかる費用について詳しく解説したのちに、成年後見制度の費用が払えないと考える方に向けて3つの助成・支援制度を紹介します。

また、国からお金を借りることのできる公的融資についても紹介しています。

 

成年後見制度が必要な人ほど、生活に困窮している方は多いものです。本記事が、誰かのお役に立てれば幸いです。

目次(この記事は以下の順番で構成されております)

  • 【成年後見制度】全体の費用を確認
  • 任意後見人|親族による成年後見制度を利用出来れば、報酬を無償・軽減できる
  • 成年後見制度の費用が払えないあなたにへ|3つの助成・支援制度を紹介
  • 公的融資|国からお金を借りる
  • まとめ:【成年後見人の報酬が払えない】「困ったあなたを助ける制度」について解説

【成年後見制度】全体の費用を確認

成年後見制度「法廷後見人」を付ける場合における、全体でかかってくる費用を解説します。

成年後見制度にかかる2種類の費用|「申し立て費用」と「月額報酬」について

成年後見制度にかかる費用は、主に2種類あります。

以下図で詳しく解説しましょう。

費用名 支払い回数 費用内訳 合計
申し立て費用 申し立て時のみ
(一回限り)
  • 申立手数料・後見登記手数料 3400円分(内訳:800円分+2600円分)
  • 後見申立ての場合:3270円
    保佐・補助申立ての場合:4210円
  • 医師の診断書作成費用ー数千円
  • 住民票や戸籍謄本:1,000円程度
  • 精神鑑定費用:10万円~20万円程度
    (家庭裁判所へ求められた場合のみ)
約11万円~20万円前後
月額報酬 毎月必要
(継続的)
  • 被後見人の資産が1千万円以下…2万円/月
  • 被後見人の資産が1千万円~5千万円…3~4万円/月
  • 被後見人の資産が5千万円超…5~6万円/月

※保佐人,補助人も同様

(※1)別途費用が必要な場合もあり

目安として、月額2万円の方が多い

※被後見人の資力によって変動

(※1)月額報酬には、別途費用が必要な場合もあります

家庭裁判所の審判において、以下が必要と判断された場合には、別途費用が必要となる場合もあります

  • 成年後見監督人
  • 付加報酬
  • 複数成年後見人等

参考:裁判所courts in japan>申立てにかかる費用・後見人等の報酬について 東京家庭裁判所後見センターより

「申し立て費用」と「月額報酬」|支払い義務者

「申し立て費用」と「月額報酬」それぞれの、支払い義務者についても解説します。

 

費用名 支払い義務者 備考
申し立て費用 申立人 自治体別の家庭裁判所によっては、以下は被後見人の負担とされる場合もあるために確認が必要です。

  • 申立手数料
  • 登記手数料
  • 郵送費
月額報酬 被後見人 ***

任意後見人|親族による成年後見制度を利用出来れば、報酬を無償・軽減できる

既にお気づきだとは思いますが、親族が後見人となる場合の「任意後見人」の場合には報酬を無償にすることが可能です。

※有償にすることも可能ですが、結果として身内である後見人の財産を減らすこととなるために無償にする方が多い

 

任意後見人となれる親族を紹介しましょう。

※家族でなくて友人や社会福祉協議会・NPOなどが任意後見人になることも可能ですが、その場合の費用については相談が必要です。

◇任意後見人となれる親族◇

  • 配偶者
  • 4親等内の親族

※4親等以内の親族とは…

  • 本人の親
  • 祖父母
  • 兄弟
  • おじ・おば
  •  配偶者の親  など

 

実際に当人が認知症となり、成年後見人の効力を有効にするためには、「任意後見監督人」が必要となります。

家庭裁判所に申請後、任意後見監督人が選任されて初めて、任意後見人として委任された業務をこなす効力が生じます。

 

また、任意後見人監督人として選ばれる方は、本人のご家族ではありません。

多くの場合において、以下の方々となり月額報酬も発生します。任意後見監督人を選任した家庭裁判所が、被後見人の資力から報酬額を決定します。以下を参考にしてください。

任意後見人監督人として選任される方
  • 弁護士
  • 税理士
  • 司法書士  など
任意後見監督人の報酬額目安
  • 管理財産が5千万以下の場合:月額1~2万円
  • 管理財産が5千万以上の場合:月額2万5千円~3万円

あくまで目安となります。

参考:厚生労働省>成年後見制度より

 

「任意後見人」についてさらに詳しく知りたい方は、親の成年後見人|親族のための任意後見人|判断基準やメリット・デメリットも、ご一読くださいませ。

成年後見制度の費用が払えないあなたにへ|3つの助成・支援制度を紹介

成年後見制度の申し立て費用や成年後見人への月額報酬が支払えないと考える方に向けて、以下の3つの助成・支援制度を紹介します。

  • 成年後見制度利用支援事業
  • 民事法律扶助業務
  • 成年後見助成基金

成年後見制度利用支援事業

成年後見制度利用支援事業とは、被後見人が生活困窮状態にあり報酬が払えない場合に、お住まいの自治体から助成を受けることができる制度です。

 

成年後見制度利用支援事業の対象者は、以下の対象別に分けられています。

各市区町村によって、それぞれの助成上限額に違いがあるために、利用検討する方はお住いの自治体の福祉課への確認をしてみましょう。

 

自治体別の助成上限額の違いがありますが、多くの市区町村において目安として以下の支給設定をしている場合が多いようです。※あくまで参考としてください

  • 被後見人等が施設等に入所している場合…月額 18,000円
  • その他(在宅等)の場合…月額 28,000 円

上限額を超えた部分については、助成対象とはならないケースが多いようです

参考:厚生労働省>成年後見制度利用支援事業【報酬助成】の市町村別実施状況より
※令和3年度に変更が行われた市区町村も多いようですが、大きな変動が認められる市は少ないようです

 

以下は、障がいを抱える方の成年後見制度利用支援事業の流れですが、高齢者の場合も概ね同じ流れとなります。参考になさってください。

参照:厚生労働省>成年後見制度利用支援事業の必須事業化より

 

まずは、市区町村が成年後見制度利用支援事業について「家庭裁判所へ申し立て」をし、手続きが進みます。

その後は「審理・審判の確定」となり時間を要するために、原則として約4~6か月かかることを覚えておきましょう。

民事法律扶助業務

民事法律扶助業務とは、経済的に困窮状態に在る方々が法的な問題に直面した場合において、「法律相談援助」といって、無料で法律相談を受け「弁護士・司法書士の費用の立替え」を行う業務のことです。

成年後見制度を利用するためだけの扶助制度ではありあません。

 

豆知識:民事法律扶助業務の利用対象者

◇民事法律扶助業務の利用対象者

扶助事業の対象者は、国民及び我が国に住所を有し適法に在留する外国人です。法人・組合等の団体は対象者に含まれません。

参考:総合法律支援法第30条第1項2号より

 

民事法律扶助業務は、法律相談は無料で受けることができますが、あくまで費用の立て替えとなります。以下を参考にしてください。

法律相談・援助 無料 弁護士・司法書士による無料相談
書類作成援助 有料 裁判所提出書類作成における専門職への報酬への立て替え
代理援助 有料 法律に関する手続き・示談交渉における専門職への報酬の立て替え

 

民事法律扶助で取り扱う代表的なものは、自己破産や多重債務に関する金銭トラブル。次に離婚などにおける家事トラブルですが、近年は成年後見制度でも利用するケースが増えているといわれています。

手続きの流れ

手続きの流れを解説します。前提条件として資金援助を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 資力が一定以下であること
    ・月収が一定以下であること
    ・保有資産が一定以下であること
  2. 勝訴の見込みがないとはいえないこと
  3. 民事法律扶助の趣旨に適すること

無料法律相談
審査

※申し込みをする場合には、所定の手続きを経る必要があります

援助開始決定

※毎月分割で償還義務が生じます

事件終了

※生活保護受給者の場合は、原則として事件終結まで立て替え費用の償還を猶予し、申請に基づき償還を免除できる場合もあります

 

相談先

相談先は「法テラス」となり、以下の問い合わせ窓口・対応をご活用ください。

◇問い合わせ先:法テラス

TEL:0570‐078374(平日9時から21時、土曜日9時から17時|祝日、年末年始を除く)
IP電話から:03-6745-5600

【基本利用料は無料:通話料は有料】

  • 固定電話からは、全国一律3分9.35円(税込)
  • 携帯電話からは、20秒11円程度(税込)
  • 公衆電話からは、全国一律1分11円(税込)

 

オペレーターが、各種相談窓口の中から適切な窓口をご紹介します。※弁護士や司法書士による個々のトラブル等に応じて法的判断を行い、解決策をアドバイスする相談とは異なります

 

また、メールやお近くの法テラスでも相談を受け付けており、メール対応はこちらのページから「法テラス 電子メールによる情報提供の利用規約」に同意し利用してください。

※法律に関するトラブルの扶助制度であるために、自身の事情を詳しく伝えたうえで提案を受ける必要があります。

成年後見助成基金

成年後見助成基金とは、「公益財団法人成年後見センターリーガルサポート」の運営する成年後見制度の費用を助成する基金で、主な財源は「寄附や遺贈」です。

 

生活的な困窮状態にある方々が成年後見制度の利用をできるように、リーガルサポートが委託者となり公益信託となる「成年後見助成基金」を設けています。

◇助成額

成年後見助成基金の助成額は、以下を参考にしてください。

  • 被後見人等 1 人に対し原則、月額 1 万円を限度に助成
    ※第21回(令和3年より上限2万円→1万円に変更されています)
  • 最長 5 回まで申請可能
  • 後見人等申請者 1 人につき新規の申請件数は、1 件のみ
    ※第21回(令和3年より3件→1件に変更されています)

注1)初回は「新規申込書による申請」となり、2 回目以降は「継続申込書による申請」となります。ただし、継続は連続する必要はなく隔年申請も可能

注2)国の機関ではないために、不定期に変わる可能性も有ります。詳しくはサイト「公益財団法人 成年後見センター リーガルサポート」の確認をお願いいたします。

 

申請には「新規」「継続」のそれぞれに多くの書類の準備が必要となり、以下を参考にしてください。

◇申請時に必要な書類

新規
  • 登記事項証明書又は審判書(写)、任意後見契約書(写)
  • 財産目録(直近)
  • 成年被後見人等の所得証明書(前年分)
  • 直近の報酬付与審判書(写)
  • 収支計算書 (申請対象期間の1 年分の合計)
  • 後見事務報告書(申請対象期間の 1 年分)
  • 受任経緯等
  • 1~2 枚以内の A4 用紙レポート(本人の生活状況など)
継続
  • 直近の報酬付与審判書(写)
  • 財産目録(直近)
  • 成年被後見人等の所得証明書(前年分)
  • 収支計算書 (申請対象期間の1 年分の合計)
  • 後見事務報告書(申請対象期間の 1 年分)
  • 1~2 枚以内の A4 用紙レポート(本人の生活状況など)

また、上記とは別に既定の申込書にて応募することとなっています>>>申込用紙のダウンロートはこちら

 

募集は毎年4月となり詳しくは、上記の「申込用紙ダウンロードページ」よりご確認ください。

公的融資|国からお金を借りる

生活保護受給者の方々が、国からお金を借りることができる公的融資制度も紹介しておきましょう。

 

公的融資の何よりのメリットは、低金利であることやときに無金利となることです。金利によって暮らしが圧迫されることのないよう設定されているものが多いことが魅力のひとつです。

 

豆知識:公的融資の金利について

◇公的融資の金利について

借り入れの場合には、以下のどちらかを選ぶ場合、または定められている場合が多いです。

  • 利子を要する場合…連帯保証人が不要
  • 利子を不要とする場合…連帯保証人が必要

利子といっても自治体や国で定められたものは、かなり低く設定されています。詳しくは窓口で確認してくださいね。

 

以下、代表的な公的融資を3つと、その他のご案内に合せ一般社団法人終活協議会の「心託プラン」を紹介します。

制度名 借りることができる人 備考
生活福祉資金貸付制度 低所得者世帯
障害者世帯
高齢者世帯
総合支援資金
福祉資金
緊急小口資金
教育支援資金
不動産担保型生活資金
緊急小口資金
(コロナ禍によるもので期限あり)
低所得者世帯 (コロナ禍によるもので期限あり)
現在、期限は延長され続けていますが期間についてはその都度市区町村役場または、厚生労働省のホームページにて確認しましょう。
年金担保貸付 年金受給者 ***
勤労者融資制度 勤務先の業績悪化や倒産により収入減少、離職した方 生活資金
教育資金
住宅資金
  • その他:都道府県・市区町村独自の制度
  • 一般社団法人終活協議会「心託プラン」

 

以下解説あり 老後の安心のために

生活福祉資金貸付制度

生活福祉資金貸付制度はあらゆる公的融資制度の中でも、さまざまな目的に対応しているのが特徴です。

 

名称 生活福祉資金貸付制度
対象者
  • 低所得者世帯:住民税非課税に相当する世帯(※1)
  • 障害者世帯:身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた世帯
  • 高齢者世帯:65歳以上の高齢者がいる世帯
使用用途
  • 生活費
  • 住宅入居費
  • 教育費
  • 緊急時の費用  など、非常に幅広く対応
問い合わせ窓口 市区町村役場または、社会福祉協議会

 

※1)非課税世帯って?

世帯年収が以下を下回った場合、世帯全体の住民税がかからない状態を「非課税世帯」と呼びます。市町村や世帯状況によって変動はありますが、目安として以下を参考にしてください。

  • 世帯主の場合:100万円以下
  • 会社員と専業主婦、子ども1人の場合:205万円以下  など

また、高齢者世帯と障がい者がいる世帯も「非課税世帯」対象となります。

緊急小口資金

緊急小口資金は、コロナ禍で収入が大幅に減少した世帯に対して打ち出された施策です。

現在、申込期間が延長され続けており令和3年11月末日まで延長中です(令和3年9月現在)。

 

名称 緊急小口資金
対象者 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、休業等による収入の減少があり、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする世帯

※新型コロナウイルス感染症の影響で収入の減少があれば、休業状態になくても、対象となります。

使用用途 ※1)下記参照
問い合わせ窓口 市区町村役場または、社会福祉協議会

※1)使用用途

  • 世帯員の中に新型コロナウイルス感染症の罹患者等がいるとき。
  • 世帯員に要介護者がいるとき。
  • 世帯員が4人以上いるとき。
  • 世帯員に新型コロナウイルス感染症拡大防止策として、
    臨時休業した学校等に通う子の世話を行うことが必要となった労働者がいるとき。
  • 世帯員に風邪症状など新型コロナウイルスに感染した恐れのある、
    小学校等に通う子の世話を行うことが必要となった労働者がいるとき。
  • 上記以外で休業等による収入の減少等で生活費用の貸付が必要なとき。

◇その他概要

  • 貸付金額:20万円以内
    ※従来の10万円以内とする取扱を拡大し、下記に該当する世帯は、貸付上限額を20万円以内とします。
  • 据置期間:1年以内
  • 償還期間:2年以内
  • 利子:なし
  • 保証人:なし

年金担保貸付

年金担保貸付とは、年金受給者でも公的な融資制度を受けることができる、貸し付け制度です。

 

名称 年金担保貸付
対象者
  • 年金証書を持っている
  • 年金を受給している
使用用途
  • 保険費、医療費
  • 介護費、福祉費
  • 住宅改修、リフォーム代など
  • 教育費
  • 冠婚葬祭
  • 事業費
  • 債務などの一括整理
  • 生活必需品の購入
問い合わせ窓口 独立行政法人 福祉医療機構提供の年金受け取り口座がある店舗窓口
>>金融機関窓口一覧はこちら

限度額は10万円~200万円で(生活必需品の購入が目的の場合は80万円まで)、けして自由に使えるわけではありません

 

申し込みにあたって、どのような用途で使うのかといった審査や資料の提出が求められます。

その他

その他にも、都道府県・市区町村が独自で行っている「融資」や「助成」もあります。無料で活用できる法テラスもぜひ活用して頂きたいです。

また、社会福祉協議会・市区町村役場に「困っている現状」を伝えると、相談に乗って貰え各種相談窓口を紹介して貰える場合も多いですよ。

まとめ:【成年後見人の報酬が払えない】「困ったあなたを助ける制度」について解説

今回は、成年後見制度の費用が払えないと考える方に向けて3つの助成・支援制度と、国からの公的融資についても紹介しました。

 

生きていくのに、お金がすべてではありませんが、経済的な基盤がしっかりしてなければ心の余裕もなくなってしまいます。ぜひ、さまざまな制度を活用して暮らしと心身を整えてくださいね。

 

*電話でのお問い合わせは10時〜17時(年中無休)

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