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年金と生活保護を同時に受給することはできる?公的年金だけでは苦しい方へ

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記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

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高齢者社会の日本ではそれに比例して年金受給者が増加しています。

 

年金法の改正が行われ働く高齢者を応援するような流れにもなるようですが、特病を持っている方、年金が少なくて生活をするために働きたいという意欲はあるけれど体力に自信がないなど、様々な理由によって働くことを断念する方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

消費税の増税や介護にお金がかかり、年金だけでは生活が苦しい高齢者を救う制度に「生活保護」があります。

 

今回は

  • 年金を受給しながら生活保護を申し込めるのか
  • 生活保護を受給すると制限のある生活を送らなければいけないのか

など、年金と生活保護に関する疑問や関係性をお伝えいたします。

年金を受給する年齢の拡大と、働く高齢者の「在職老齢年金」について

2020年5月「年金制度の、機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立されました。

 

現在の法律では年金を受給する年齢を70歳まで遅らせることができているもの(繰り下げ受給)が、2022年4月から施行される法律では受給年齢が75歳まで拡大されます。

 

現行の65歳から年金を受給できるシステムは変わりなく、年金そのもののシステムは受給する年齢を一年遅らせると8.4%増額するしくみのまま、法律が改正されることによって75歳で初めて受給をすると最大84%まで増額します。

 

また「在職老齢年金」と呼ばれる、働く60歳から65歳までの対象者が受け取る賃金と厚生年金の合計金額が月28万を超えると年金金額が減るしくみが、2022年4月からは月47万円に拡大されます。

 

さらに給与から引き落とされていた厚生年金の金額は退職時にのみ年金額として受け取っていましたが、この改正によって支払った厚生年金の金額は毎年受け取ることができるようになります。

高齢者の年金金額と生活費

年金制度の法律が改正され2022年4月に施行されますが、実際、高齢者が生活をするために必要なの平均金額はどうなっているのでしょうか。

 

住んでいる地域や年齢、物価の違いにもよりますが厚生労働省による2019年「家計調査報告」の調査結果によると60歳以上の無職で単身生活をしている高齢者の平均収入は約13万円、60歳以上の無職の高齢夫婦では約24万円という結果が出ています。

 

日本年金機構による年金の計算方法によりますと(https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/20150331-02.html)年金金額は毎年の保険料額と物価の変動率、賃金上昇率によって多少変化がありますが、平成30年度の年金額は以下の通りです。

国民年金 月額64,941円(単身)
厚生年金 月額221,277円(夫婦2人)

(厚生年金額は夫が40年間就業平均標準報酬42.8万円を受け取り、妻が専業主婦の場合)

 

国民年金は20歳~60歳までの加入が義務つけられている間、一度も滞納しなかった場合の満額金額です。また、厚生年金の金額も就業先の給与や共働きの場合は金額が異なります。

参考:厚生労働省: 平成30年度の年金額改定について

公的年金だけでは苦しい高齢者の生活実態

自営業を営んでいる家庭は「国民年金」、会社員や公務員は「厚生年金」に加入する義務があります。どちらも十分な貯えがあるのなら別ですが、住宅ローンや子どもの養育費を払い終えたとしても年齢を重ねたからこその支出が発生することが考えられます。

 

また、お金の情報サイト「まねーぶ」が2020年3月に全国の50歳~65歳になる定年を控えた350人を対象に「定年後も働く必要があるか」アンケートを取った結果、93.7%の人が働く必要があると回答しました。

 

理由としては、259件という最も多い数値で「公的年金だけだは足りない」という回答になりました。健康のために働きたいと考える方も132件ありましたが、生活をするために働くという件数がトップになりました。

●医療費・介護費

厚生労働省が2020年7月に発表した日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.4歳となり日本は長寿大国と言われるほどの数字になりました。

 

年齢を重ねていくにしたがって体調を崩しやすく、特病や突発的な病気にかかる可能性を否定することができなくなります。そうなると医療費の負担が発生し、さらに親の介護や配偶者に介護が必要になると、デイサービスに通うなどの介護費の負担が発生します。

●消費税の増税による影響

消費税が増税しても食費や生活に必要な品物は購入しなくてはなりません。寒冷地の場合、冬場の光熱費はかさみ、節約のため最低限の暖房でしのぐ高齢者も見うけられます。

 

このように、年金だけでは生活することが困難な場合には「生活保護を受給する」という選択肢があります。

年金受給をしている高齢者でも生活保護を受けられるの?

「生活保護」と聞くと貯金がなく、車も手放したなどの日々の生活が困難な対象者が受給するイメージを受けるかもしれません。しかし、年金を受け取っていても「最低生活費」に届かない場合は、年金と生活保護を同時に受給することができます。

・最低生活費とは

平成30年度に厚生労働省が行った生活扶助調査では、1か月分の生活費として、68歳と65歳の夫婦二人暮らしでの計算基準は東京都では120,410円、地方郡部では100,190円という結果になりました。

生活扶助とは、生活保護を受けるための基本となる食費、被服費、光熱費などに必要な基準生活費を表しています。

 

この他に医療費、介護費、その他予定外の諸経費となるといくら貯金を切り崩したとしても不足分を補うことにも限界があり、最悪な場合、生活困難に陥る可能性も発生しかねません。

生活保護を受給できる・できない基準は?

生活が苦しいからという理由があるとはいえ、簡単には生活保護を受けることはできません。これらに当てはまる年金受給者は生活保護を受給することができません。

  • 親や子ども、兄弟姉妹などから扶養を受けている
  • 働くことができるのに働かない
  • 社会保障給付を受け取っている
  • 土地や資産などを保有し、売却して現金にすることができる
  • 仕事用以外の自動車を保有している
  • 保険の払戻金などの収入を生活費にあてる
  • クレジットカードを所有している

ただし、持ち家を売却したあと入居をする家に家賃が発生する場合は、生活保護を受給できることがあります。

年金を受給している場合、生活保護費の金額は?

年金は自分の収入として認定されます。

 

その収入の中から最低生活費が不足している分を補うための生活保護という考えのもとから、生活保護費は「年金から生活保護費の差額」が支給されます。

 

住んでいる地域によって最低生活費は異なりますが、例えば最低生活費が12万円で月の年金金額が10万円の場合に受け取る生活保護費は2万円となります。生活保護を受給するためには市町村の福祉事務所へ行き指示を仰ぎます。

生活保護を受給したあとの利点と義務

生活保護を開始すると健康保険の資格を失います。

 

しかしその代わりに福祉事務所から医療券がが配布されるので指定の病院へ行くと医療費が無料になります。また、介護施設によるサービスも介護扶助を受けることができます。

 

生活保護の開始後はケースワーカーから生活状態の確認のため、必ず家庭訪問を受けることになります。

 

もし、家庭訪問を拒否する、生活保護受給の条件違反をした場合は生活保護の審査に通過できなくなることがあります。さらに、生活環境に変化があった、年金以外の収入を得た、住んでいる家の家賃の増減、引っ越しなど、変化を隠したまま生活保護時を受給し続けると不正受給をみなされ支給の打ち切り対象になります。

必ず担当のケースワーカーへ申告をしましょう。

まとめ:年金と生活保護を同時に受給することはできる?公的年金だけでは苦しい方へ

今後さらに高齢者の人口が増加すると考えられている日本。今後ますます年金制度や収入面に注目が集まることでしょう。

 

定年退職後の生活を趣味や旅行など、自分の好きなことを楽しもうと考えているのであれば少しでも早い段階で貯蓄や年金保険を利用することをおすすめします。また、生活保護を受給することにためらいや躊躇をする必要はありません。

 

健康体で働くことができるのであればそれが「生きがい」にもなるかもしれませんが、何らかの理由で働けず、年金だけでは厳しい生活を強いられるのであれば、一度住んでいる地域の福祉事務所へ問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

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