0120-111-859

image

終活の相談窓口

【暮らしの知識】老後に必要な貯蓄額は「平均値」でなく「中央値」でとらえてみる

トップ > 【暮らしの知識】老後に必要な貯蓄額は「平均値」でなく「中央値」でとらえてみる

自分の将来、老後を考えるとき、どのくらいお金が必要になるか?どのくらい貯蓄をしているのか?自分のお金のことを知っておくことはとても重要です。

 

わたしは、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取得し、暮らしや将来に関わるお金について、日々アンテナを張り過ごしています。

 

将来設計を考えていくときに、世代別の貯蓄額を目安にすることもあるでしょう。

〇代の平均貯蓄額〇〇〇万円と聞きますが、違和感をいただいたことはありませんか?

なんだか高いと感じたことありませんか?

 

実は、貯蓄額の平均値をそのまま受け止めるのは、現実と少しかけ離れている場合があります。

 

貯蓄額の「平均値」というのは、貯蓄の低い人も高い人もまとめられ平均されるもの
「中央値」で考える方が実は現実味があります。

 

このコラムでは、老後の資産をしっかり考える機会になるように、貯蓄額の平均値中央値についてわかりやすくまとめてみます。

老後のこと、将来設計を考える

お金資産運用

老後のこと、将来のことを考えるときに、まず自分の人生設計「ライフプラン」を作成することになります。

 

自分がどんな人生を送りたいのか?何歳の時に何をするか?思いをめぐらしながら作成していきます。そして、実行するために必要なお金も「マネープラン」を作成し、明確にしていきます。年金受取額の目安や退職金、現状の支出や貯蓄額など金額はおおまかでも構いません、書き出していきます。見える化していきます。

年金も退職金も一人一人違ってきます。自分の将来のためにも自分のお金のことはしっかりと把握しておきましょう。

そして会社経営をするように、家庭でも「キャッシュフロー表(お金の収支)」や「バランスシート(家計決算書)」を作り、自分のお金を人生通して安全であるかも確認していくことも重要です。

 

「何にいくらお金がかかるかわからない」
「みんながそうだから買ってみよう」
お金のことを成り行きで済ましてしまうと消費していくだけです。

 

例えば、家を買いたい、子どもの進学を考えたい場合、人生設計がきちんとできていなければ行き当たりばったりでローンを組むことになってしまいます。

 

そんな状態では老後になる前に家計が破綻することも考えられます

 

実際に自分のライフプラン、マネープランを作成する時に「〇歳代は〇〇万円貯蓄している」などの情報を見かけ、平均貯蓄額によって「自分はこの年齢ではこのくらい貯蓄がある」と予測を立てることができます。

総務省の2019年(令和元年)調査報告(貯蓄・負債編)二人以上世帯のうち勤労者世帯では、

平均値が1376万円[/keikou]、中央値751万円でした。

平均値が中央値よりかなり高くなっています。

 

同じ調査なのに、この2つの金額の違いは一体どういうことでしょうか?平均貯蓄額を信じていいものでしょうか?

年代別貯蓄額の平均値と中央値の違い

金融広報中央委員会が実施した世代別の貯蓄額2019年(令和元年)は以下の結果となっています。

 

比較しやすいように、世代別貯蓄額の平均値と中央値をならべてまとめました。

■貯蓄額の平均値と中央値(金融資産保有世帯)

平均値 中央値
20歳代 220万円 165万円
30歳代 640万円 355万円
40歳代 880万円 550万円
50歳代 1574万円 1000万円
60歳代 2203万円 1200万円
70歳代 1978万円 1100万円

 

■貯蓄額の平均値と中央値(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均値 中央値
20歳代 165万円 71万円
30歳代 529万円 240万円
40歳代 694万円 365万円
50歳代 1194万円 600万円
60歳代 1635万円 650万円
70歳代 1314万円 460万円

参考)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2019年(令和元年)」

ちなみに、金融広報中央委員会は、都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体等と協力して、中立・公正な立場から、暮らしに身近な金融に関する幅広い広報活動を行っています。

運営するサイト「知るぽると」はお金のことが詳しくわかるおススメのサイトです。

知るぽると:金融広報中央委員会 (shiruporuto.jp)

貯蓄額の平均値と中央値の違いに驚きませんか?

 

では詳しく、統計の基本となる「平均値」と「中央値」について確認しておきましょう。

平均値とは

説明平均値

平均値とは、全てを足して頭数で割ります。

 

例えば、10人いたとして、貯蓄額が0円の人が9人、100万円の人が1人いるとすると、0+0+0+0+0+0+0+0+0+100万円を10人で割ると、10万円ということです。

 

9人は貯蓄額0円なのに、平均10万円となってしまいます。

中央値とは

説明中央値

中央値とは、値を小さい順か大きい順に並べた時に真ん中にくる値になります。

 

10人いたとして、貯蓄額が0円の人が9人、100万円の人が1人いるとすると、
真ん中に当たる人の数値になるので、5人目も6人目も0円なので0円となります。偶数人の場合、中央となる前後の平均になります。

 

極端な場合ではありますが、10人中9人が貯蓄額0円になるので、0円の中央値の方が平均値より現実感があります
平均値は一部の極端に大きな値に左右されるため、どうしても値が大きくなりがちです。

近年、貯蓄をしていない人と貯蓄を持っている人の差があるようになってきました。

 

そして、貯蓄を持っている人でも高額で持っている場合があれば、どうしても高い方にひっぱられる傾向があり、平均値では現実とのズレを感じてしまうということです。

「老後2000万円問題」について

貯蓄額も気になるところで、少し前に話題になった「老後2000万円問題」について深堀りしてみます。

 

日本の寿命は年々延びており、定年が65歳、そして70歳になろうとしています。人生100年時代と言われ、昔にくらべて老後の期間が長くなっています。

 

しかし、老後は長くなるのに「年金だけで老後の生活をするのは厳しい」という話はよく聞きます。残念ながら、今後ますます厳しいと予測されています。個人としては、そこで現役世代に貯めていた、貯蓄を取り崩して暮らしていくことになります。

 

そこへ「老後2000万円問題」が出てきました。

この2000万円が出てきた理由は以下のように計算されたと考えられています。

夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯では、月々約5.5万円が赤字となります。
仮に老後が30年あるとした場合…
月々の赤字5.5万円×12ヵ月×30年=1980万円(約2000万円)

参考資料)金融庁:金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)議事次第

 

こういった試算から、安心した老後を過ごすためには2000万円が必要となったのです。もちろんそれぞれの家庭で生活も違いますので、実際2000万円必要になるかはわかりません。

 

このあたりも含め、世の中にあふれる情報を鵜呑みにして騒ぎ立てるのではなく、自分自身の人生設計・ライフプラン、マネープランを作成し、確認しておくことが何より大事です。

 

iDeCoイデコ

また、国は年金だけでは老後の生活が厳しいといったことから、iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAなど非課税で運用できるものをすすめています。

 

若い人でも、マネーリテラシーが高い人は、積極的に複利で長期運用して資産を増やす努力をしはじめています。
半面、現在のところ、お金の知識は学校では教わらないため、知らない人は全く気にせず暮らしています。
ますます、情報と資産の二極化が懸念されます。

 

お金は「自助努力」が必要で、自分でつくり、守り、運用していく時代になっているのです。

「自分」の老後を考える

わたしは自分の老後に不安を感じて終活を取り組み、お金の知識を得るためFPの勉強を続けています。今まで、お金のことは漠然とした不安を持ちながらも、ぼんやりとしか考えていませんでした。

 

しかし、人生をよりよく暮らしていくには、若いうちから自分の現状を把握して、将来を見据えた人生設計をしておくことが大事。

 

貯蓄額の表を見てみると、貯蓄額の平均値と中央値の差があり、平均値は現実から少しかけ離れている感じがしました。

 

統計の基本のこと、平均値や中央値などをしっかり把握しておくことは、自分の人生設計をより明確にできます。

 

60歳限定の男女2000人を対象にしたPGF生命のアンケート調査(2019年の還暦人に関する調査)の結果、4人に1人が貯蓄額100万円未満だったという結果がありました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

 

また、金融資産を保有している、保有していないに関わらず、全ての項目において、60歳代がいちばん貯蓄を保有していることがわかりました。

 

この数字をどうとらえて、自分事としてどう落とし込みますか?

 

お金に関する数字をしっかりと把握できることは、老後の暮らしを考えるうえで欠かせないことであり、老後をよりよく暮らすきっかけになります。

 

今の世の中は、お金がある人のところへお金が集まるようになっています。

 

いずれ中間層がなくなり、低所得者層と高所得者層にわかれ、格差ある社会へ向かっていると言われています。

「80:20の法則」「2:8の法則」と呼ばれる「パレートの法則」というのがあります。

 

まさにこれからは社会全体の上位2割の人が富の8割を保有し、一方で8割の低所得者層は社会全体の富の2割を占めようとしています。

 

将来は自分はどんな暮らしをしているのでしょう。今一度、自分の人生のこと考えてみませんか?

 

今回は「【暮らしの知識】貯蓄額は「平均値」でなく「中央値」でとらえてみる」をコラムにまとめました。

統計の基本を知っておくこと、情報を確実に理解できておくこと、お金の知識を正しくつけておくことは、長い老後の暮らしを考える上でとても重要です。

他人事ではありません。
自分の人生、自分のお金のことです。

 

人生100年時代。長くて明るい老後を迎えること、送ることができますように。

この記事を書いた人

きむらなみ
元気なうちに整える。今をよりよく生きることを考え、終活をDesignしていきたい。子どもが2人いる兼業主婦、香川県在住。

老後のお金や、資産運用について、さらに詳しく知りたい方は→ 『老後のお金、資産運用』記事一覧
トップへ戻る