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墓じまいして散骨するのは可能?法律上の問題点や手続きなどまとめ

 
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少子化や地方の過疎化により、後継者がいないという理由でお墓を維持することが難しく、墓じまいをする方が増えています。

墓じまいとは、お墓に収められていた遺骨を取り出し、お墓を撤去することです。

墓じまいの後の遺骨は、納骨堂や合祀墓に納めてもらい、永代供養をお願いすることもできますが、最近では散骨という方法が注目されるようになってきました。

そこで、今回は、散骨について、

  • 法律上の問題点や
  • メリットやデメリット
  • 散骨するために必要な手続き

などをまとめてみました。

散骨を希望する親世代は26.4%

終活をなさっている方の中には、後継者がいなかったり、残される子どもたちにお墓のことで面倒をかけたくないという考えから、墓じまいを考えている方もいらっしゃると思います。

 

墓じまいの後、取り出した先祖の遺骨をどうするかについては、いくつか選択肢があります。

  • お寺や霊園の納骨堂などに納めてもらい永代供養をお願いする
  • 複数の遺骨をまとめて納める合祀墓(合葬墓)に入れてもらい永代供養をお願いする
  • 海や山の中に散骨する

なかでも、最近、注目を集めているのが散骨

[散骨とは、自然葬の一種で、遺骨を細かく砕き粉状にして、森や海などに撒く葬法です。

2020年3月に株式会社エイチームライフスタイルが運営するライフエンディングの総合サイト「ライフドット(Life.)」が実施した「親世代・子世代のお墓に対する意識」に関する調査によると、「自分が亡くなった後、自分の遺骨をどのようにしてほしいですか。」という質問に対する親世代の回答で最も多かったのが、「散骨」で26.4%という結果が出ています。

 

参考資料:「親世代・子世代のお墓に対する意識」に関する調査(ライフエンディングの総合サイト「ライフドット(Life.)」より)親世代の回答者20歳以上の子供がいる40代~60代以上の男女773人

お墓の管理には手間も費用もかかります。

アンケート調査の結果には、そのような苦労を子どもにさせたくないと考えている親世代の人が増えていることが、見て取れます。

墓じまいして散骨を選ぶメリットは?

墓じまいして散骨すれば、後には何も残りません。残された者にとって最も面倒のない方法と言えます。しかし、物事には、メリット、デメリットの両面があるもの。

ここでは、散骨を選んだ場合のメリットとデメリットをみてましょう。

竹内

墓じまいして散骨するメリット

  • お墓の管理から解放される
  • あまり費用がかからない
  • 遺骨を自然に還すことができる

お墓の維持には費用も手間もかかります。墓じまいして散骨することで、お墓の面倒な管理から解放されます。

 

お墓の世話をしてくれる後継者がいない場合、お墓をどうするかで悩まれる方が多いのですが、そういう方にとっての選択肢の一つといえます。

 

後継者がいる場合でも、子どもたちにお墓のことで面倒をかけたくないと思われる方が増えており、後継者の負担を軽減する方法として、墓じまいして散骨することを選ばれる方もいます。

 

また散骨することで、遺骨を自然に還すことができるのも、散骨の良いところと言えるでしょう。

墓じまいして散骨するデメリット

  • 心の拠り所を失う
  • 罪悪感を感じる人もいる
  • 遺骨を2度と取り戻せない

お墓参りすること=供養というイメージを持つ人は、まだまだ多くいます。お墓を心の拠り所と感じている人もいるでしょう。

 

しかし、墓じまいして散骨してしまうと、墓参りできなくなりますし、遺骨を2度と取り戻せません。

また、遺骨を撒いてしまうことに、遺骨を粗末に扱ったのではとか、十分な供養をおこたったのではと罪悪感を感じる人もいるようです。

竹内

やり直しがきかないことですから、決断には十分な検討が必要ですし、親族がいる場合には、きちんと話し合いをして理解してもらうことが大切になります。

 

法律上、散骨は可能なの?

散骨を希望する人が増えているとはいえ、実際問題、法律的に問題はないのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。

 

日本には、火葬、埋葬、お墓に関する法律として「墓地、埋葬等に関する法律」があります。実は、この法律の中では、「散骨」については何も触れられていないのです。

 

結論を言えば、法律上、散骨は禁止もされていないため、散骨しても違法とはいえず、節度を持っておこなう場合には、黙認されています。

ただし、次の2点については注意が必要です。

遺骨を撒いた上から土をかけないこと

「墓地、埋葬等に関する法律」の第4条では「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。」とあります。

散骨自体は違法ではないのですが、撒いた後、上から土をかけてしまうと、散骨ではなく、埋葬となってしまい、違法となってしまいますので、注意しましょう。

竹内

遺骨は必ずパウダー状にすること

散骨する前には、必ず遺骨を細かく砕いて粉末状にします。遺骨のまま海や山に撒くと、刑法上、遺骨遺棄とみなされ、罰せられることになります。

 

粉骨作業は、専門の業者にお願いできます。

参考:墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)

参考:刑法189条~191条

散骨の方法

散骨には大きく分けて、海に散骨する方法と、山や森林に散骨する方法があります。

海への散骨

海洋葬、海洋散骨と呼ばれることもあります。

船で沖に出て、海に散骨する方法です。

竹内

船を貸し切って散骨する方法、複数の遺族の方が乗船し合同で散骨する方法、業者の方に散骨を代行してもらう方法などさまざまで、プランによって料金も異なります。

山や森林への散骨

山葬、森林散骨などと呼ばれることもあります。

山や森林に散骨する方法ですが、勝手に撒くことはできず、土地の所有者の許可を得ることが必要になります。

 

自分で散骨できるの?

散骨で撒くのは、粉末状になっているとはいえ遺骨です。身内のものにとっては大事な家族、先祖の骨であっても、他の人にとっては抵抗があるものです。そのため、どこに撒くのかは、非常にセンシティブな問題で、好きなところに撒いてよいというものではありません。

 

海の場合、海水浴場や漁場の近くなど迷惑になる場所は避ける必要があります。

自分で船をチャーターして沖に出て散骨することは可能ですが、チャーターするのはお金もかかりますし、専門の業者さんにお願いする方が安心です。

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山や森林の場合、個人や国、地方自治体などの土地に散骨することになりますが、散骨する場合は、所有者の許可を得なければなりません。

 

遺骨に対して不快な感情を示す人もいるため、人が行き来する公共の場所に撒くことは避けるべきですし、自治体の中には山中への散骨を禁止しているところもあります。

 

山や森林に散骨する場合、散骨地として所有者の許可を得ている業者さんにお願いするのが無難といえます。

上記のことから、自分で散骨することは不可能ではありませんが、散骨するには細心の注意と配慮が必要です。自分で許可をとったり手配することの煩雑さや、トラブルになりかねないことを考慮すると専門の業者さんに依頼するのがよいでしょう。

竹内

自宅の庭は私有地なので、散骨しても問題ない?

自分の庭など私有地に散骨することは、刑法や墓地、埋葬等に関する法律では禁止されていません。しかし、住んでいる地域によっては自治体の条例によって、私有地でも散骨自体が禁止されていたり、近隣住民の賛同を得る必要がある地域もあります。

 

そのため、たとえ自分の土地であっても個人で散骨することはあまりお勧めできません。

 

墓じまいして散骨するための必要な手続き、流れ

墓じまいして散骨するために、まず最初にしたいのが、家族や親族に相談して納得してもらうことです。相談なしに決めると、反対意見の方と後々まで揉めることになります。

関係する親族全員に話を通しておきましょう。

墓じまいから散骨までの流れ

家族、親族間で賛同を得られたら、以下のような順序で墓じまい、散骨を進めます。

お墓の管理者に、墓じまいして散骨する旨を伝える

お坊さんにお墓の魂抜き(閉眼法要)をしてもらう

石材業者に墓石の撤去作業をして骨壺を取り出し、更地に戻す

遺骨を散骨業者に渡す

粉骨する

散骨する

墓じまいして散骨するために必要な書類は?

墓じまいして散骨する場合は、お墓を移動するわけではないため、改葬許可証は不要のはずなのですが、散骨に対する法律が整っていないため、お墓の管理者や自治体、散骨業者によってその対応は異なっています。

 

そのため、以下のようなケースも出てきます。

  • 遺骨を取り出すにあたってお墓の管理者から改葬許可証を求められるケース
  • 散骨するにあたって、散骨業者から改葬許可証を求められるケース

このような場合は、自治体の窓口で相談して、改葬許可証を発行してもらうことは可能かどうかお願いしてみましょう。

 

ただ問題は、散骨を改葬の理由として認めていない自治体もあり、改葬許可証を発行してくれない場合もあるということ。そうなると、墓じまいも散骨も何も進められないことになってしまいます。

 

お墓の管理者、自治体、散骨業者それぞれと話し合って解決するしかありません。

話し合いでなんとかならない場合は、このような行政手続きの専門家や、墓じまい代行業者にお願いする方が良いかもしれません。

自分が死んだときの葬法は?

墓じまいするということは、自分が亡くなった後に、入るお墓がなくなるということでもあります。

 

自分が死んだときも散骨を希望するのであれば、その旨をハッキリと家族や親族に伝えておきましょう。

 

親も他界し、配偶者も子どももいない独り身の方の場合は、死後事務の代行をお願いできる死後事務委任契約や、葬儀業者の生前予約などを利用する方法があります。

 

墓じまいして散骨するのは可能?法律上の問題点や手続きなどまとめ

お墓の後継者がいないという理由や、お墓のことで子どもに面倒をかけたくないという思いから、墓じまいして散骨することを考える人が増えてきました。

 

ただし現在のところ、散骨は法的に禁止されてもいませんが、積極的に認められてもいない状況であり、節度を持って細心の注意を払っておこなうことが大切です。

 

また、散骨に関する法律が整っていないことから、自治体や墓地の管理者などの対応も異なり手続きで問題が起こるケースもあるようです。

個人で手続きするのが大変な場合は、専門の業者や行政手続きの専門家にお願いしましょう。

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