手元供養におすすめの自宅用骨壷を素材、イメージ、サイズからおしゃれに選ぶ4つのアイデア|


記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦
ご自宅で故人の遺骨を供養することを手元供養と言います。
自宅で故人の遺骨を供養したいときに、どのような骨壷を選んだらよいのでしょうか?自宅に骨壷をおくときに注意すべきことや、どんなものを選んだらいいのかについて、そのポイントをお伝えしていきます。
この記事では、
- 故人のイメージから選ぶ
- 素材から選ぶ
- 大きさから選ぶ
- ご自宅のインテリアにふさわしいものを選ぶ
について解説していきますね。
手元供養とは
手元供養とは、
- 自宅に遺骨や遺灰の全部を保管する方法
- 墓地や寺院へ納骨したうえで、一部だけ自宅や手元に残す方法
があります。
手元に置くのは、
- 個人の遺骨を置いて一緒に過ごしたい、見守っていてほしいという気持ちが強い場合
- お墓が遠いなどの理由で、距離や時間の負担を軽くして供養を行いたい場合
- 諸事情でお墓を用意できない場合
- 墓じまいをする場合
などの理由によります。
自宅に骨壷があればいつでも故人とともに過ごすことができますね。また近年ペットの遺骨を自宅に置きたいという方も増えてきています。ペットの手元供養につきましては、こちらの記事をご覧くださいませ。
自宅に骨壷をおくときに注意すべきこと
自宅に骨壷を置くときに注意すべきことは、
- 見た目
- 保管
です。
お仏壇がある家であれば仏間に骨壷をおけばいいのですが、現代の家では仏壇がある家は少なくなってきていて、簡易的に仏壇のようなスペースを作られている方も多いでしょう。
家族だけで過ごす部屋に骨壷を置くのであれば、見た目を気にする必要はないかもしれません。
たまに人を招くリビングのようなスペースに骨壷を置く場合は、訪れた人が違和感を持つかもしれません。
その理由は、分骨すると成仏できないから縁起が悪いという仏教の考えがあるため、人によっては違和感を感じる場合があるからです。
【分骨に関する考え方】
分骨は仏教で古くから行われている供養のひとつであり、関西や北陸地方では昔から分骨文化があります。そのため、分骨や手元供養(自宅供養)は縁起が悪いとい言うのは迷信です。
それでも人によっては考え方も違いますので、できれば摩擦を避けたいものです。まったく家に人が入らないということは難しいので、見た目もできれば違和感のない素敵な骨壷を選ばれるといいかもしれません。
保管に気をつけないと遺骨にカビがはえることがあります。遺骨は火葬されているので菌は死滅しているのですが、その後の保管状況によってはカビが生えてしまうこともあります。
とくに住宅では高断熱で結露が出やすいため、温度差のある場所、風通しの悪い場所には置かない方がよいです。【カビを防ぐには】
脱湿気→湿気は下にたまりますので乾燥剤を骨壷の下に置くと効果的
脱酸素→遺骨を真空パックに
現代住宅事情では、自宅用骨壷はリビングに置かれることが多いのですが、人の出入りの多いリビングのインテリアに合わせてすてきなものを選びたいものです。
自宅用骨壷の選び方1「故人のイメージに合わせて選ぶ」
自宅用骨壷はどのようなものを選んだらよいのか頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか?
一番のおすすめは故人のイメージに合わせて選ぶのがよいです。
- おしゃれな人だったから華やかな骨壷に
- 黄色い色が好きだったから黄色の骨壷に
このような選び方から入られると自宅用骨壷は選びやすくなりますね。
イメージが固まったら、次は素材を選びましょう。
自宅用骨壷の選び方2「素材から骨壷を選ぶ」
自宅用骨壷には、木製、漆性、ガラス製、磁気や陶器製、金属製といったさまざまな素材があります。それぞれの素材の特徴で選ぶのもよい方法です。
木製の自宅用骨壷
ひのきの骨壷は吸湿性が高い特性があります。香りもよく高級感もあり、防カビ対策にも万全です。
また木製の自宅用骨壷は管理するご自身が亡くなったときに、棺の中にいれて一緒に火葬することもできます。
漆製の自宅用骨壷
漆で仕上げた天然木のミニ骨壷は、あたたかみがあり耐久性にもすぐれています。現代漆工芸は蒔絵による高級感もありながら、モダンなデザインも豊富です。
漆も木製ですので、管理するご自身が亡くなったときに棺の中にいれて一緒に火葬することもできます。
ガラス製の自宅用骨壷
ガラス製の骨壷は、ガラス特有の透明感と美しい色が特徴です。
ガラスは透けてしまうのではないかということから敬遠される方もいますが、 表面の磨りガラスと内面の色ガラスの構造により、内部には光が透けて通る一方で、外から内部の納骨部分は見えないようになっています。
磁気製の自宅用骨壷
骨壺として一番馴染みのある素材である磁器製骨壷は、有田焼に代表される鮮やかな色彩となめらかな肌触りが特徴です。
海外の磁器はフランスのリモージュ焼き、ボヘミアブルーオニオンなどがあります。白磁や青磁に金のデザインがあるものは高級感があります。
金属製の自宅用骨壷
真鍮、銅、ステンレス、純金、純銀といった金属でできた骨壷は、重厚感が魅力です。
カラフルな色付けや七宝焼による細かな絵柄が施されたもの、銅の酸化や変色をわざと生かした発色仕上げのものなど、装飾によってさまざまな印象が楽しめ、現代の空間にふさわしいデザインです。
金属製の骨壷の蓋部分はネジ切加工のものが多く、しっかりと締まり密封性が高いのも特徴です。
自宅用骨壷の選び方3「狭い場所におすすめの骨壷」
現代の住宅事情では仏間がある家は少なくなってきています。仏壇もないマンションでの生活スタイルの方も多いでしょう。そんな住宅事情におすすめな自宅用骨壷はミニ骨壷です。
ミニ骨壷とは、高さ平均6センチほどの手のひらに乗るくらい小さな骨壺です。 自宅用なので形式にとらわれず、素材や形状、デザイン性にも優れています。お部屋に置いても違和感がないので人気です。
また骨壷の形態ではないですが、携帯用の骨壷を選び、自宅に置かれている方もいます。
遺骨ペンダント→ペンダントに遺骨を納められる遺骨ペンダントのタイプ
携帯用ミニ骨壷→アトマイザー型や携帯用ケースやポーチに入っているものもあり、持ち運びしやすいタイプ
お部屋に置いたり、お仏壇の中に安置したり、旅行の時には持ち運ぶことができるものもあり、大切な故人といつも一緒にいることができます。
骨壷のサイズについてはこちらの記事もご覧くださいませ。
自宅用骨壷の選び方4「リビングに置いても違和感がないインテリアとコーディネートしたい骨壷」
故人と一緒に過ごしたいという気持ちからリビングに故人を忍ぶスペースを設けている方も多くなってきています。
そんなときインテリアに合わせて自宅用骨壷を選ぶのもおすすめです。今、人気のインテリアスタイルに合わせて自宅用骨壷を選ぶアイデアをお伝えいたします。
北欧スタイルにおすすめの自宅用骨壷
北欧インテリアとはフィンランドやスウェーデンといった北欧由来のデザインです。Ikeaやマリメッコ柄でも有名で、今とても人気のあるインテリアです。
北欧は冬が長いため日照時間が短い環境の中で室内で快適で豊かに過ごすことに重点をおいています。肌触りの良い素材であったり、自然な曲線のある形態、さらには色としても白や淡いトーンが多用されます。今、北欧スタイルはとても人気です。
【このインテリアに合わせて選ぶおすすめの自宅用骨壷】
- 淡い色(パステルカラー)
- 形に丸みがあってかわいらしいもの
和モダンスタイルにおすすめの自宅用骨壷
畳や障子などを使用した和の内装・インテリアは、ご年配の方はもちろん若い人にも根強い人気があります。
そこに現代的なスタイリッシュさを加えたものを「和モダンインテリア」といい、おしゃれなモダンさもありながら、思わずほっとしてしまうような落ち着きも感じられるインテリアです。
【このインテリアに合わせて選ぶおすすめの自宅用骨壷】
木製、漆の和柄のあるもの、磁気や陶器製のもの
ナチュラルスタイルにおすすめの自宅用骨壷
ナチュラルスタイルとは自然で柔らかな印象のあるスタイルです。無垢材といった肌触りの良い素材を中心に、ナチュラル色(アースカラー)を基本として落ち着きのある素材感と雰囲気を演出していきます。
【このインテリアに合わせて選ぶおすすめの自宅用骨壷】
- 木製、磁気や陶器製のもの
- ワンポイントとして使うことで、ナチュラルの素材の良さがよりひき立てられるガラスや金属製のもの
シンプルモダンスタイルにおすすめの自宅用骨壷
モダンインテリアとは、装飾的な部分を削ぎ落とし、機能的でシンプルなものを指します。また、色としても白を基調とした色味を抑えたものとなります。
【このインテリアに合わせて選ぶおすすめの自宅用骨壷】
- ガラス製、金属製の無機質のもの
- モノトーン、シックな色のもの
- ガラス、金属製のもの
それぞれのご自宅のインテリアスタイルに調和した骨壷を選んでみてくださいね。
まとめ:自宅用骨壷を置く楽しみ
自宅用骨壷の選び方を解説してきました。
一般的な考えでは遺骨はお墓にあるというのが当たり前ですが、手元に置くのはさまざまな理由があります。墓じまいするときに遺骨の一部を手元に残しておきたいと考える方も増えてきています。
現代に生きる私たちのライフスタイルも大きく変わりつつありますが、いちばん大切なのは個人を想う気持ちです。ぜひ自宅におく骨壷はすてきなものをお選びください。きっと故人もご家族とご自宅で過ごすことができて喜ばれることでしょう。
墓じまいをお考えで自宅用骨壷を検討されている方はぜひこちらの記事もご覧くださいね。
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