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親子間での事業承継|事業承継をスムーズに行うための心得

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日本の会社は、世界的にみても100年以上続いている老舗企業が多い特徴があります。

 

長生きで長寿である日本の企業が存続している理由のひとつに、先祖代々、子が家業を継ぐ「家督相続」が伝統的に根づいていた風土であったことが挙げられるでしょう。

 

実際に、2020年の東京商工リサーチの「後継者不在率調査」では、「後継者有り」と答えた企業のうちの7割が、息子や娘へ継承を予定していることが分かっています。

 

このように事業を親子間で承継していく「同族承継」「親族承継」は、もっとも一般的な事業承継の形態ですが、親子間でのトラブルや承継に失敗する可能性もないとは言えません。

 

今回は、スムーズに親子で事業承継をおこなうための注意すべき点をまとめてみましたので、親から子への事業承継の対策にお役立てください。

 

目次(この記事は以下の順番で構成されております)

  • 親と子の事業承継
  • 親子間での事業承継をはばむ要因
  • 子どもを後継者としたときの養成方法
  • まとめ:親子間で事業承継をスムーズに行うための心得

親と子の事業承継

経営者が高齢化していくにしたがい、会社の事業を次世代へ引き継ぐ事業承継は、経営における重要事項です。

2021年5月におこなわれた企業の意識調査によると、3社に2社は「事業承継を経営上の問題として考えている」ことがわかりました。

(参照:帝国データバンク「事業承継に関する企業の意識調査」)

 

経営者の能力、意欲に頼らざるを得ない中小企業や小規模事業者の場合は、その後の企業運営に大きな影響を与えることになるため、高齢化による後継者問題はより顕著であるといえます。

なお、ここ10年間の中小企業・小規模事業者の事業承継で一番多い承継の形態が、親から子への親族承継です。

 

親族以外の役員や社外の第三者などに継承する「親族外承継」も少しずつ増加傾向にありますが、依然として親子間での事業承継が多くを占め、小規模事業者で6割以上、中小企業で4割以上が息子や娘に事業を承継しています。

 

(出展:「中小企業の事業承継に関するアンケート調査」)

親子間での事業承継をはばむ要因

もっとも一般的な親子間での事業承継ですが、その一方で子どもがいても事業承継を行うことが難しい場合があります。

 

その理由として、大きく2つのことが考えられます。

 

  1. 息子や娘に継ぐ意志がない
  2. 息子や娘に事業を承継する能力や適正にとぼしい

子どもに会社を継ぐ意志がない

いくら親子であっても、子どもも一人の人間です。本人が会社の後継者となる進路とは別の道を選択してしまえば、子以外の後継者を考えなくてはいけません。

 

また、経営状況によっては会社を継ぎたくないとなることも考えられます。会社を継ぐということは、借入金、業種の先行き不安などの負の側面も継ぐことになるので、当初は会社を継ぐ予定でいても、経営状況が悪化したせいで、後継者不在になることもあります。

 

親子間で事業承継するためには|経営意志を育てるためにできること

家庭や会社での教育を通して、創業者の想いや仕事の技術や面白さ、社風などを伝えていくことが大切になります。

また、経営者である親の働き方や生き方を見せていくことで、後継者を育てていくことになるでしょう。

 

そして何よりも大切なのが、会社を継いでもらいたいということを、しっかりと伝えていくことです。

子どもが継ぐのは当然と考えず、しっかりと事業承継に関するコミュニケーションを取らないと、後々になって意思疎通がうまくいかずに、事業承継がスムーズにおこなえない可能性につながってしまいます。

 

親子間で事業承継するためには|経営状況とタイミングを見計らう

いくら本人に会社を継ぐ意志があったとしても、経営状態はなるべく良い状態で引き継ぐのが懸命です。

 

マイナスからのスタートになると、せっかく事業を継承できても、その後の経営が厳しく、悪化してしまえば元も子もありません。

できるだけ負担が少ない状態で後継者が良いスタートを切れるようにするのが、継承者の責任と認識しておくことが重要です。

子どもの経営能力や後継者としての適正不足

後継者である子どもに会社を経営していく能力がなければ、いくら跡継ぎがいても事業承継は難しくなります。

 

事業に精通しているだけでなく、

など、多種多様な能力が重要になります。

 

特に問題になってくるのが、従業員や役員、取引先などの関係者が後継者の能力を指摘する場合です。

 

事業は利害関係者によって成り立っている面があり、身近な人たちに認められないと、その後の経営にも影響が出てしまいます。

 

渋沢栄一の長男の例

2021年の大河ドラマの主人公でもあり、実業家であった渋沢栄一の後継者は長男でしたが、彼は経営には興味がなく、趣味の世界と女に走った、いわば後継者としては不適切な長男でした。

 

渋沢はその長男を廃嫡し、その子である孫を後継者にしなければならくなったといいますから、時代は違いますが、後継者育成は渋沢にとっても難しい問題だったことがわかりますね。

子どもを後継者としたときの養成方法

もちろん、はじめから多様な経営能力が備わっている後継者は少ないでしょう。経験を積んでいきながら、必要な力を伸ばしていけるような環境づくりも大切なポイントになります。

 

実子の後継者はいるけれど、実務経験がまったくない場合には、いくつかの選択史があります。

同業他社で修行

横のつながりがあれば、同業他社で数年間働いてから、自身の会社に入る後継者も少なくありません。

 

例えば、承継するのが小売業の会社であれば、仕入先でもある卸売業の総合商社に入社し経験を積むことで、業界全体の流れをつかむことができます。

ものづくりの産業で技術承継を重視する場合も、可能であれば、技術を磨く修行ができる環境があると良いでしょう。

異業種を経験しておく

経営全般を学ぶことを重視するのであれば、まずは異業種で働いてみるのも良い経験になります。

 

外の世界を知ることで柔軟性をつちかい、その後の経営においてプラスに働くことも多いでしょう。

見習い入社をして実績を積んでいく

後継者を育てる方法として一番多いのが、自社にインターンで入社して仕事を覚えてもらうことです。

 

このメリットとしては、従業員と長く接することができるので、社内の人間との信頼関係を育てていくことができ、自然に後継者として認識してもらえることです。

また、社外との関係においても、次期後継者として早くから認識してもらえることで、実際に会社を継いだあとの取引がスムーズにおこなえるメリットにもつながります。

まとめ:親子間で事業承継をスムーズに行うための心得

事業内容や規模によって、後継者の育成にはいろいろな方法があります。

 

まずは金融機関や商工会などが主催する次世代のための各種セミナーに参加し、意識づけしていくことも大切です。

 

また法人会などに入会して横の人脈をつくっていくことで、互いに切磋琢磨しあって経営者としての自覚が生まれることも少なくありません。

 

しかし、基本は親と子の関係性、会社の経営状況、今後の事業方針といったことが、しっかりと話し合えているかが鍵になります。

事業承継の準備に早すぎるということはありませんから、将来を見据えて親子でのコミュニケーションを十分に図っていくことが何よりも大切です。

 

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