0120-111-859

image

終活の相談窓口

事業承継したい!わかりやすいやり方や手続き方法を解説

トップ > 事業承継したい!わかりやすいやり方や手続き方法を解説

日本の強みといえば、まず浮かぶのが「モノづくり」。

 

メイドインジャパンを支えているのは、技術力を有する中小企業がほとんどです。これまでは技術を含め、資産などの事業を代々世襲で引き継いできたところも少なくありません。

 

ところが経営者が高齢化し、少子化で跡継ぎもいない状況が珍しくなくなってしまいました。事業が黒字であっても、廃業を選択せざるを得な中小企業が増えているのです。

 

せっかく築いてきた会社をたたまず、事業を承継するための方法はないものでしょうか。

経営者においては「終活」の側面もあるといえる「事業承継」についてわかりやすく紹介します。

 

目次(この記事は以下の順番で構成されております)

  • そもそも事業承継の意味とは
  • 事業承継に悩む中小企業は多い
  • 事業承継のやり方3種類|それぞれのメリットとデメリット
  • まずは事業承継計画を立ててみる
  • まとめ:事業承継をしたいなら早めの準備が鍵

そもそも事業承継の意味とは

後継者不足

事業承継とは、会社の経営を含めた「事業」を後継者に受け継がせることを意味します。

 

一言で「事業を承継させる」というと単純ですが、単なる経営者の代替わりというわけにないきません。会社が培ってきた財産も承継させる必要が出てくるからです。

 

財産には、いわゆる株式や事業資金、不動産などの資産から従業員などの人財・人材も含まれます。また目に見えない知的資産である知財も承継しなくてはなりません。

 

知財とは次のようなものです。

業種や会社の規模によっては、これ以外に個別の知財もあるでしょう。加えて借入など「負」の部分も承継するケースもあります。

 

さらに、個人経営の企業であれば、経営者個人の財産という側面も出てきます。相続税対策なども考慮しなくてはなりません。

 

事業承継に悩む中小企業は多い

東京商工リサーチ『2020年「休廃業・解散企業」動向調査』によると、2020年に全国で休廃業・解散した企業(以下、休廃業企業)は、4万9,698件で横ばい~増加傾向にあります。中でも注目すべきは休廃業・解散した企業の代表者の年齢です。

 

中小企業庁データ

中小企業庁「中小企業庁実態基本調査」より

 

同調査で最も多いのが70代で41.7%、以下60代(24.5%)、80代以上(17.9%)と続いています。

 

確かに、ある程度の年齢を経た人間が企業を担うリーダーであるというのは、納得できる点もあります。とはいえ、60代以上が84.2%を占めるのですから、後継者不足は深刻な課題となっているのがわかりますね。

事業承継のやり方3種類|それぞれのメリットとデメリット

事業承継は「誰」に会社を任せるかによって3パターンに区分されます。

会社を承継させる後継者の選択で、それぞれメリットやデメリットも生じます。事業承継の3つの方法についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

1.親族内承継

文字通り、親族に事業の経営を継がせるのが親族内承継です。

親族というと、以前は経営者の子息、子女を第一選択肢とするケースも多くありました。経営者の実の子ども以外に、甥や姪、娘婿などに承継するのも親族内承継にあたります。また配偶者に承継する場合も同様です。

 

親族内承継のメリット

1.会社の関係者から理解を受けられ、心情的にも歓迎されやすいのが、親族内承継の大きなメリット。

2.近くにいるため、早期に後継者として定めやすい。現経営者が元気なうちに後継者として必要な教育など準備に時間がかけられる。

3.経営者の親族であることから、個人資産としての所有財産と経営を分離させずに承継を進められる可能性が大きい。あらかじめ後継者に自社株式や事業用資産を集中的に承継させることもできる(ただし、議決権が必要だったり、株式を買い戻す資産を要したりするケースも少なくない)。

親族内承継のデメリット

1.事業承継において「跡継ぎ」の考え方は昔のものになりつつある。親族でも家業を避ける場合が多くなっている。必ずしも意欲を持って後継者になるとは言えない。

2.会社の経営という意味では、後継者となる親族に資産や経営権を集中するメリットは大きい。一方で、後継者以外の親族も相続人となるため、配慮しなければ、トラブルの原因になるリスクもある。

2.従業員承継

上記1.の親族内承継に対し、親族以外の人が後継者となる事業承継の方法もあります。その1つが従業員承継です。従業員の中で優秀でリーダーシップを持つ人材に会社を任せます。

 

共同創業者や役員、工場長などが後継者候補となるケースが多いようです。

 

また、将来的に親族内承継を考えている場合でも、中継ぎとして従業員承継が行われることもあります。親族である後継者に育っていない、まだ若いなど事業承継にはまだ課題がある時に選択されます。

 

親族内承継とは異なり、経営者が株式を従業員に買い取ってもらう、株式は経営者が持ち経営権だけを承継するなどケースバイケースです。

 

いわゆる企業の所有(株式などの資本)と経営が分離することも少なくありません。

 

従業員承継のメリット

1.親族に後継者に適した人材がいない際の新たな選択肢となる。

2.実際に業務に携わっている従業員であれば、社内外にも顔が利く。後継者としての内外から理解が得られやすく、サポートも受けやすくなる。

3.自社に関わっているだけに、経営者が後継者としての適性を見極められる。経営理念などの理解もスムーズ。

従業員承継のデメリット

1.親族内承継と比較すると、社内外の理解が得られにくい側面もある。

2.いち従業員のため、株式を取得する資金がない可能性がある。経営権と所有権が分離する上でのデメリットが大きい。

3.経営者個人としての債務保証などが困難になることが予想される。

3.第三者承継(M&A)

事業承継には、親族や従業員など会社に関わりのない第三者に後継者を任せる方法もあります。最近よく耳にするM&Aもその1つです。M&AはMerger And Acquisitionの略称で、合併と買収という意味を持ちます。

 

大企業同士の合併に使われる場合も多く、買収という意味を持つためネガティブなイメージも強いM&A。しかし、後継者問題に悩む中小企業の事業承継の手法としても注目されるようになりました。

 

民間のM&A仲介会社の他、国も事業承継・引継ぎ支援センターを全国47都道府県に設置し、事業の引継ぎ先企業との引き合わせ(マッチング)や契約締結をサポートしています。

 

M&Aのメリット

1.親族や従業員などに限らず、幅広く後継者候補を探すことができる。

2.経営者が事業承継により売却益を得られる。

3.経営権や株式をすべて譲渡するのではなく、一部事業のみを売却する事業譲渡などを選ぶこともできる

M&Aのデメリット

1.経営者側が望んだ形で事業承継をできる売却先が見つからない。結果、従業員の雇用や売却金額などの条件を見直さなければならなくなる可能性もある。

2.経営においての権限が少なくなる、取引先との関係悪化なども考えられる

 

まずは事業承継計画を立ててみる

事業承継の3つの方法には各々メリットがあり、またデメリットもあるものです。どの方法を選ぶにしても、まずは現状に向き合い、問題点を明確にしておく必要があります。

 

まずは事業承継計画を立てるために、以下を把握しておきましょう。

会社の資産の洗い出し
  • 今後の見通しも含め、現状における会社の資産、負債、現金の流れ(キャッシュフロー)について明らかにする
  • 従業員数や年齢層なども分析
  • 業界内での立ち位置、競争力や強みを含めた経営リスクは何か
経営者個人の資産状況
  • 自社株式の保有状況、個人名義の不動産、負債を含め個人保証の現状を把握
後継者と目している人物の有無
  • 親族や従業員など、まずは身近な人物に事業承継できるかを熟慮する
  • 後継者候補に会社理念や事業承継について伝える
相続における問題点を見直す
  • 事業承継する際に必要となる株式の保有状況
  • 法定相続人となる人物との関係性
  • 相続財産の状況、税額の計算、贈与などについて再考
経営計画の今後を見通す
  • 会社の現状を把握したら、今後のビジョンや経営方針を明確にする
いつ事業承継するのか?具体的なスケジュールを出す
  • 後継者を誰にするのかを含め、逆算して事業承継する時期を考えてみる
支援策の活用 個人の相続について経営承継円滑化法による特例を活用するのも一案です。事業承継をスムーズに行うため、次のような特例措置が設けられている。

  • 事業承継税制による贈与税・相続税の納税猶予
  • 遺留分に関する民法の特例(遺留分の除外合意・固定合意)
  • 金融支援

まとめ:事業承継をしたいなら早めの準備が鍵

中小企業の代表者の中には、事業承継を考えてはいたものの、解決しないまま70代、80代を迎えてしまっている人も多いと考えられます。後継者になってほしい親族がいるのであれば早めに思いを伝え、教育していくことが重要です。

 

また後継者になってくれると考えていた親族が、必ずしも同意してくれるとは限りません。お子さん、お孫さんなどの近しい親族だけに限らず、広い視野で後継者を考えなければならないケースも出てくるでしょう。

 

従業員やM&Aなど親族外に会社を託す可能性も視野に入れておかなくてはなりません。会社の事業承継は「終活」でもあります。後継者が気持ちよく事業を承継できるようなやり方を早めに準備するのが肝心だといえるでしょう。

トップへ戻る