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事業承継税制とは何?制度の概要と申請期限、メリット・デメリットを解説!

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事業承継税制

(じぎょうしょうけいぜいせい)

目次(この記事は以下の順番で構成されております)

  • 事業承継税制とは
  • 期限にまつわる注意点
  • 事業継続できなくなったら
  • 対象となる企業の条件
  • 先代経営者の条件
  • 後継者の条件
  • 事業承継税制のメリット
  • 事業承継税制のデメリット
  • まとめ

事業承継税制とは

事業承継税制は中小企業が後継者に株式を引き継ぐ際に、納税の時期を先送り(猶予)し、条件を満たせば最終的に払わなくても済む(免除)制度です。

正式名称を「非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予及び免除の特例」といいます。

 

企業の経営者が変わるときには、株価によって多額の贈与税や相続税の支払いが求められるため、後継者にとっては贈与税や相続税の支払いが大きな負担になります。

さらに現在の日本の中小企業の経営者は年配の方が多く、後継者の不足に悩む企業も少なくありません。この現状への対策として、次の世代へスムーズな代変わりをするための施策の1つが事業承継税制です。

 

事業承継税制を使える承継方法は、次の2とおりです。

 

M&Aで株式を売却する場合には、事業承継税制は使えません。

 

事業承継税制では、適用を受けてから5年目までは毎年報告・届け出を行い、5年を過ぎたら3年ごとに報告・届け出を行います。

 

報告・届け出をして内容が認められている間は贈与税・相続税の支払いが猶予されます。最終的に贈与税・相続税の支払いが免除になるのは、経営者が後継者の次の世代に相続、または贈与されるタイミングです。

 

期限にまつわる注意点

事業承継税制の期限にまつわる注意点を確認していきましょう。

 

事業承継税制は、2018年1月1日から2027年12月31日まで、10年間限定の制度です。期間が限定されていることによる注意点が3つあります。

 

申請時の後継者の条件が「役員になってから3年以上」とあるため、事業承継税制を検討する際には早めに後継者を役員にすることに注意が必要です。

事業継続できなくなったら

事業承継税制の目的は、中小企業の経営者の代替わりをうながすとともに、代替わりに伴う贈与税や相続税の支払い負担を減らすことです。

 

経営者が代替わりしたあとに万が一、後継者が亡くなった場合の納税は免除されます。

 

また何らかの理由によって事業の継続ができなくなった場合には、その時点で株価の評価を行い、贈与税と相続税は株価の低い方をもとに計算されます。

これによって、経営が悪化するなど、やむを得ないケースでの贈与税と相続税の負担が小さくなるよう配慮されているのですね。

対象となる企業の条件

事業承継税制の対象となる企業の条件は次のとおりです。

ポイントは、資本金と従業員数の条件の両方ではなく、どちらか1つを満たすだけで対象となる点です。


(出典:事業承継税制(贈与税・相続税の納税猶予及び免除制度)について|中小企業庁

 

上記のほか、条件が5つあります。

 

資産保有型会社とは、会社の資産のうち有価証券や自社で使用しない不動産、絵画や彫刻、貴金属などの動産、ゴルフやスポーツクラブなどの会員権、現預金などの資産の割合が70%以上の会社のことです。

 

(参考:事業承継税制における「資産保有型会社」「資産運用型会社」とは|税理士法人チェスター

先代経営者の条件

事業承継税制を利用するための先代経営者の条件は次のとおりです。

会社の代表取締役であったこと

先代経営者は過去に会社の代表取締役であった必要があります。

 

贈与の直前には、代表取締役を退任していたりまた代表取締役社長から会長や相談役になったりしても大丈夫です。

贈与時に代表取締役でないこと

先代経営者が後継者に株を贈与する時点で、代表取締役を退いていることが条件です。

贈与または相続の直前に筆頭株主であったこと

株を贈与するにせよ相続するにせよ、先代経営者は直前まで筆頭株主であることが要求されます。

議決権が50%超であること

贈与または相続される株が、会社全部の株のうち50%以上であることが求められます。

 

後継者の条件

贈与を受ける時に代表取締役であること

後継者は、贈与を受ける時点で代表取締役にならなくてはいけません。

贈与または相続により筆頭株主になること

株を贈与されるにせよ相続を受けるにせよ、後継者が筆頭株主であることが求められます。

議決権が50%超であること

贈与または相続される株が、全部の株のうち50%以上である必要があります。

役員就任後3年以上であること(相続の場合)

相続で事業承継税制を受けるためには、後継者がその会社の役員である期間が3年以上であることが条件です。

20歳以上であること(贈与の場合)

贈与の場合には、後継者は20歳以上であることとされます。

事業承継税制のメリット

事業承継税制のメリットは大きく2つです。

1.贈与税と相続税の猶予と免除

事業承継税制のメリットは、

ことです。

 

贈与税と相続税の総額がそれほど大きな額でなければ問題になりませんが、企業によっては納税額が大きく、納税資金を用意するために利益を圧縮するといった対策が必要になります。

 

納税額が大きく事業承継税制を利用するメリットが大きい会社では、検討する価値があるでしょう。

2.後継者への経営者への移行がしやすい

事業承継税制は期間限定の制度で、制度を利用するためには贈与時に先代経営者が退任していることが条件です。

 

後継者が先代経営者に代変わりを言い出すのは簡単ではありません。事業承継税制が期間限定であることで、スムーズな移行ができるのはメリットと言えます。

事業承継税制のデメリット

事業承継税制のデメリットも大きく2つあります。

1.猶予期間と免除までの期間が長年にわたる

事業承継税制は、後継者が条件を満たしながら経営を行っている間に報告・届け出を続けていれば贈与税・相続税の支払いが猶予されます。

贈与税・相続税の支払いの免除が決定するのは後継者の次の世代に贈与または相続が行われるときです。

 

このため、数十年にわかって事業承継税制の条件を気に配りながら、報告・届け出を行うという大きな事務負担が続くため、デメリットとなるでしょう。

2.取り消されると税額+利息の支払いが求められる

事業承継税制の条件が満たせなくなった場合や事業が継続できなくなった際には、猶予さえていた贈与税・相続税にプラスして利息の支払い求められます。

 

場合によっては、将来的に巨額の納税負担があると考えれば、デメリットになり得ます。

まとめ

事業承継税制とは何か、制度の概要と注意点、対象となる企業・先代経営者・後継者に求められる条件、事業承継税制のメリット・デメリットについてご紹介しました。

 

事業承継税制は2027年12月31日までの期間限定の制度であることから、2023年3月31日までに「特例承継計画」を提出して申請を行い、2027年12月までに後継者が経営者になる必要があります。

 

事業承継税制のメリットは贈与税や相続税の支払い負担を減らすことです。

デメリットは事務手続きがややこしく、事業承継税制の対象とならないために常に気を配る必要があること。

 

とは言え、最終的には贈与税や相続税の支払いが免除になるメリットは小さくないですね。

 

(参考:
事業承継税制内容|東京商工会議所
事業承継税制の認定|東京都産業労働局)

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