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遠距離で暮らす義理の親のこれからと相続、実家のあり方について

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記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

記事監修者:一般社団法人終活協議会代表理事:竹内義彦

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生まれ故郷を離れて20年。都会に憧れ続けた私は、希望の土地で働き、伴侶も見つけました。伴侶である夫は私と違い、都会で生まれ育った人。実家から離れるなんて、考えることのない人生を送ってきたはずです。

 

ところが事情により、今は夫婦にとって縁もゆかりもない地域で暮らしています。子ども生まれ、これから先はこの土地に根差して暮らしていくのだと思っています。

 

私側の事情については別記事「親と離れて暮らす子どもの罪悪感 減らすことはできないけれど、最善を尽くしたい」で書きました。年老いていく実家の親への気持ちをつづりましたが、実は義実家に関しても考えるべき問題が山積みなのです………。

 

中でも心配なのが、義母と義実家(家)についてです。今回のコラム執筆あたって、懸念材料をあらためて考えてみました。

目次(この記事は以下の順番で構成されております)

  • 遠くに住む義両親に意見する難しさ
  • 1人になってしまった義母が心配
  • 一人っ子である夫の相続問題
  • 思い出ある実家も住まなければ「負」動産に?
  • 義理の親であっても終活について話す必要性を痛感

遠くに住む義両親に意見する難しさ

昭和から平成、令和へと時代が新しく変わっても、「嫁姑問題」は未だホットな話題です。現在アラフォー、アラフィフに足を踏み入れつつある私にとって、嫁姑バトルといえば先日逝去された橋田壽賀子先生の『渡る世間は鬼ばかり』が思い起こされます。

 

とにかく姑さんは嫁に厳しく、とうてい仲良くするのは難しい、そんなイメージを持っていました(もちろん、仲良くされている方々も多くいると思います、念のため)。

 

周囲には義両親と同居しているママ友も多く、一緒に暮らすメリット、デメリット共に聞く機会ありました。義理の親と別居、そして遠距離に暮らす我が家の状況を「うらやましい」と言われたことも。

 

話を聞いていると、同居はなかなかに大変です。でも一緒に暮らしているからこそ、相手のことが見えてくるのは確かだとも感じます。いいところも、悪いところも引っくるめ、義両親の本音を知る機会も多くなるのではないでしょうか。

 

遠く離れて暮らし、たまにしか会わない義両親の前では、嫁は猫をかぶります。私もそうでしたし、きっと義両親もそうだったと思います。皆が元気で、それぞれ問題なくやれているときは波風立てずやっていくのがベストだと思っていました。

1人になってしまった義母が心配

実はここ数年、義実家との関係が良好だったとは言えません。結婚する前に聞いていたのとは異なるさまざまな問題が露呈したからです。

 

しかし離れて暮らしているため、特に大きなもめ事には発展せず、当たり障りない関係を築いてきました。

 

ところが義父が病気で亡くなり、義母が1人暮らしになってしまったのです。義父と仲がよかったため、親しい友人も少ない義母。急に心細くなったのか、夫に頻繁に連絡するようになりました。仕事中でもおかまいなし。最初は1人になった心細さもあるだろうと理解していましたが、だんだんと「あれ?お義母さんて、こんな人だったの?」と戸惑う言動も増えてきました。

 

また、親世代には、「黙って俺についてこい」という亭主関白な夫婦がまだまだ存在しています。義両親も典型的なこのタイプで、経済的なことも含め、義父が主導権を握っていたようでした。

 

ですから、義母は配偶者が亡くなってなすべき事柄を把握できないのです。というより、義父にすべてをおまかせし、夫婦は上手くいっていたのです。それは一概に悪いことではないのですが、後に残された私たちが困ることになるのでした。

そして、嫁である私は何も言えません。

一人っ子である夫の相続問題

まず直面したのが相続の問題です。

 

何をどう相続するのかがまったくわからない状態でした。プラスの財産はもちろん、借金などマイナスの財産がある可能性もあり、場合によっては相続放棄も検討しなければなりません。

 

しかし義母の知っている情報は少なく、まずそれを調べることからスタートしなければなりませんでした。

 

とはいえ、遠方に住んでいる私たちにとって、義実家に頻繁に帰るのは難しいのが現実です。限られた帰省回数でできうる、最善の方法を模索していました。最初に思いついたのが相続放棄です。実際、「マイナスの遺産があるのなら、相続放棄をすればいい」と思われた方もいるかもしれませんね。確かに相続放棄は、故人の負債を引き継がない上で、有効な選択肢の1つです。

 

相続放棄を選択するとしたら、原則として「子が親の死亡を知ってから3カ月以内」と定められています。

 

家庭裁判所に期間の延長の申し入れはできますが、必ず認めれられるとは限りません。そして、何もしなければ単純承認といって、自動的に財産をすべて引き継ぐことになってしまいます。

 

3カ月は、果たして長いのか、短いのか。

 

人によって違うかもしれません。1人息子である夫が事務的な手続きを含めすべてをこなさなければなりませんが、忌引き休暇だけでは時間が足りません。

 

私たちの場合、葬儀を含めた諸手続きなどをしているとあっという間に1カ月が経過していました。

相続放棄を選ぶ前に情報開示を申請

それはさておき、金融機関の借入状況を知るために、信用機関に情報開示を依頼することにしました。義父が借金していたかどうかはわかりませんが、1つでもリスクを回避するためにやっておきたかったのです。

 

依頼した信用機関は次の3つです。

一般社団法人全国銀行協会

銀行からの借入(住宅ローンやカードローン、クレジットカード等)の情報を確認できます

JICC(株式会社日本信用情報機構)

消費者金融などからの借入状況を知ることができます。

CIC(株式会社シー・アイ・シー)

主にクレジット会社などからの契約内容、支払い状況を入手できます。

 

各々、それぞれ手続きや必要書類は異なりますが、基本的には以下のものを用意しました。

 

●開示請求(申請申込書)
ダウンロード、コンビニプリントなどで入手

申込者(法定相続人)と開示対象者(被相続人)との続柄が記載されている戸籍謄本

私たちは本籍地が現住地と異なり、本籍地の役所に手続きが必要で手間がかかりました。

●被相続人が亡くなっていることを証明する書類(除籍謄本)

相続が発生していることを明らかにするために必要です。

●開示手数料 数百円~数千円
支払い方法がクレジットなど選べるところもあれば、定額小為替証書を指定しているところも。

●申請者の本人確認書類

本来は窓口申請を受け付けていますが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴って郵送やスマートフォンの手続きだけにとどめている機関もあるようですので、確認をおすすめします。

 

思い出ある実家も住まなければ「負」動産に?

負の相続についてしっかり調べ、不安材料を解消ができたので、相続放棄はせずにすみました。義母の住む実家は、母親と息子である夫へと所有権が移ります。しかし、ここで注意したいのが、家の名義自体は変更しなければ義父のままだということです。

 

名義変更は義務ではなく、変更までの期間が決められているわけでもありません。ですから、登記が亡くなった人の名前のままで、長年放置されてしまっている例はよくあるといいます。ただ、名義を故人のままにしておくと、新たな相続が生じる場合にトラブルのもとになる可能性もあります。

 

私たちは別の地域で暮らしているのですから、実際に住む義母に名義変更をすればいいのでしょうか。しかし、実はそう簡単な話でもないようです。

1.義母に何かあったとき、自由に売却ができない

故人から実際の住人である配偶者に名義に変更するのはよくあるケースです。ただ、高齢である義母が認知症などを患い、判断能力に難をきたした場合、実家を売ったり、更地にしたりすることができなくなります。

2.二次相続の費用が高額になる

故人(夫)の配偶者(妻)が相続する場合、配偶者控除により相続税が安くなります。しかし、その配偶者が亡くなり、子どもが相続する二次相続では、税負担が増える可能性が出てきます。

3.空き家にして放置していても管理しなければならない

仮に誰も住まない状態で実家を空き家にしておいても、管理をする責任は生じます。義母が何らかの理由で自宅のメンテナンスができない場合、近隣に住んでいれば手伝うことも容易です。しかし遠距離に住む私たちが頻回に通うのは難しいです。

 

それなりの築年数ですから、上物(家)そのものの価値はほぼないに等しいでしょう。また固定資産税評価額(土地の値段の相場)をみても、それほど高く売れるとは考えられません。旗竿地でもあるし……。

 

現在、義母が元気で暮らしているのに、こんなことを考えるのはひどい嫁なのかもしれません。

 

ただ、物理的な距離があるだけに、将来、家をどうしたいか、輪郭だけでも決めておきたい気持ちがあります。必然的に老後のあれこれに踏み込まなければならず、簡単な話ではありません。実親でも遠慮があるのですから、他人である義理の親はもっと難しいでしょう。

 

物理的な距離だけでなく、心の距離を遠く感じてしまいます。

実家を生かすための選択肢を考えておく

義母が元気なこともあり、今は夫と義実家について話す機会は少ないです。でも、きっと思うところはあるでしょうし、夫が働きかけるのが一番だと考えています。

 

その前に、まずは私と夫で、それぞれ遠くに住む親の今後や介護、実家をどうしたいか、「ぶっちゃけて」おくべきなのだと実感しています。名義変更の問題も早急に考えなくてはなりません。

 

親が元気なうちなら、家族信託も選択肢となります。家族信託とは、自分の財産を信頼できる家族に託し、管理や処分などを一任するシステムです。

 

認知症などで判断能力が十分ではない人の財産管理方法としては、成年後見制度が知られています。ただ、諸条件があったり、手続きが煩雑だったりとデメリットもあります。どの方法が自分たち家族に最適なのか慎重に、そして少し急いで考えていきたいと思いました。

義理の親であっても終活について話す必要性を痛感

2021年、相続登記の義務化について改正法案が国会で審議され、成立後公布後2年以内の施行をめざしています。違反すれば過料されるといいます。さらに、管理費はかかるものの、国に返納できる制度も新設の動きがあると報道されています。

 

住んでいない、または将来的には誰も住まないであろう実家をどうするかは、実親・義親と離れて暮らす子ども世代にとって、避けては通れない課題であることは間違いないでしょう。

 

相続遺産を知る、まとめておくこと=親世代と終活について話しておく重要さを日々かみしめています。そして自分の親はもちろんのこと、配偶者の親はもっと困難だと。

 

どちらも親のことであっても、夫婦で方向性は一致させておくよう、心がけていくつもりです。

この記事を書いた人

本山ことま

ビジネス系版元での勤務経験を生かし、幅広いメディアで執筆しています。さまざまな事情から縁もゆかりもない土地で暮らしはじめて数年。遠方に暮らす高齢の実親、義親のこれからが気になってしまいます。介護関連の取得を考え中。

相続やお金のことについてさらに詳しく知りたい方は →相続関連記事一覧 

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